皆さんこんにちは!
何とも不可思議な結末の2024年日本ダービーを紐解く最大の焦点は、波乱の使者単勝9番人気で前走皐月賞レース直前除外のダノンデサイルを本命◎に出来たのか!?でしょう。
結論から言うと
①デビュー時からの推し馬、POGや一口馬主
②戸崎騎手府中2400㍍のクラシック未勝利や勝負弱い印象からジャスティンミラノを本命◎にしたくない方または今更断トツ1番人気で本命◎に出来ない予想家
③京成杯2着のアーバンシックが皐月賞で4着と好走したことから単純な比較論でダノンデサイルも穴指名。
上記①~③の理由位しか指名出来る要素はほぼありません。京成杯の勝ち馬といっても皐月賞とは時計面やレースレベルは比べようもありません。全ては色々な事象が積み重なって想像し得ない結末を導き出しました。だから筋書きの無い物語の競馬は人々を惹きつけてやまないのでしょう。
『勝ちに不思議の勝ち有り、負けに不思議の負け無し』の格言通りでしたね。
『勝ち』の要素で言えばこれはもう想定内のオンパレードでした。
ダノンデサイル最大の勝因は前半の超スローペースで内枠の絶好位にポジショニング出来たことに尽きるでしょう。皐月賞レコード決着の立役者メイショウタバルの枠順確定後の回避→誰もがスローペースの流れを想定する中、大外岩田康誠騎手騎乗のエコロヴァルツが朝日杯FS2着時や皐月賞7着時に魅せた上がり最速の後方一気を捨て逃げの手に出ました。勝ちにこだわる乗り替わり騎乗の岩田騎手が今まで積み上げた脚質転換等お構いなしに勝負に出るクラッシャー騎乗は想定内でした。次に好枠3枠⑤番を引き当てた変幻自在の天才横山典弘騎手が誰も行かないなら逃げる気概を見せるのも想定内でした。また2月デビューでトライアル青葉賞を好位から抜け出した武豊騎手騎乗の6枠⑪番シュガークンが先行策を取るのも想定内、ダービーに於ける最高の枠順1枠①番をGetした大レースに強い池添騎手騎乗のサンライズアースが枠順を最大限に活かし先行するか捲りにでるか、更に乗り馬に恵まれず勝利に渇望しているミルコデムーロ騎手騎乗のコスモキュランダが弥生賞同様の競馬で勝負に出るのも想定内でした。
今回の予想の勘所は後方一気は到底無理、早い脚を持続させながら上がり勝負にも対応出来る馬が勝つ!との決断です(但しスローペースで流れた場合早い時計勝負に分の悪いタイプが穴馬に浮上する可能性有り!)とも考えました。今回本命◎にしたジャスティンミラノで言えば前走皐月賞の方が不安材料満載でした。府中2000㍍の新馬戦を余裕残しで難なく勝ち上がり→共同通信杯で好位から上がり32.6秒の末脚で2歳王者のジャンタルマンタルを完封→クラシック本番皐月賞はトライアルレースを経由せずに直行。2カ月の休みをはさんでの初コース・初右回り・早い時計の決着未経験・+10㎏の馬体重は消し材料しか無いと言っても過言ではありませんでした。また、レースとは直接関係ありませんが藤岡康太騎手が調教に乗り弔い合戦的報道があったのも逆に出来過ぎ感のあるストーリーをイメージさせ嫌でした。しかし、レコード決着の激流を好位追走からクラシック3冠レースを取るならここしかないとばかりに乾坤一擲の走りを魅せた川田騎手騎乗のジャンタルマンタルをまたしても捉え、後方から差し込んできたマジックマンの異名を持つモレイラ騎手騎乗のコスモキュランダの追込をしのぎ勝ち切る!という『強い!』の一語に尽きるレースを魅せてくれました。しかもキャリア3戦無敗の皐月賞馬誕生でレコードのおまけ付き!データ好きの評論家はジャスティンミラノはデビュー以来1番人気が1度も無い馬で過去のダービー馬に存在しないタイプ(それを言えばダノンデサイルも同様です)で本命◎には押せない。またデビューから3戦連続1番人気に推されずに3連勝で皐月賞制覇した馬を日本ダービーで1番人気で本命◎にするのは「予想下手の極み」なんて論評も結構ありました。
因みに私が予想の参考にする東京スポーツや日刊スポーツやユーチューバーさん達は本命◎はほぼ皆無。但しそろいも揃って判で押したように対抗○でした。大勢の競馬ファンがそのコメントに左右される予想家という職業上仕方のないことかもしれませんが逃げの予想に正直ガッカリでした。馬券検討の参考にする予想家やユーチューバーの皆さんは10名程います。それぞれが独自の視点を持ち俯瞰予想をする上で非常に参考になるコメントが多いです。その中で今年の日本ダービーで『ダノンデサイル』本命◎は2名程いました。やはり注目を集める中で敢然と本命◎を打ってくる姿勢は予想屋ではなくプロとしての『競馬予想家』の凄味を感じます。
1人目は東京スポーツの虎石さん。winning競馬にも出演していたのでお馴染みですよね。テレビではお笑い芸人と絡んだり番組を盛り上げていましたが中身は意外。確か色々な書物を読み漁り血統面からもアプローチ出来る孤高の予想家清水成駿氏の流れをくむ方だと思います。
もう1人はYouTubeで過去データを駆使し深掘りしないとなかなか出て来ないエピソードも披露し、しばしば穴馬指名馬が激走する「情報通のウマ談議」の銭丸さんが本命◎メイショウタバル回避からダノンデサイル指名でした。ダービー鉄の掟はとても興味深かったです。
馬券勝負はまるごと必勝チャンネルの競馬大好きタレント一瀬恵菜さんの本命◎シンエンペラー穴馬指名☆ダノンデサイルが馬券的中🎯には一番近かったような気がします。
レース自体は無難なスタートから好位にポジショニングしたジャスティンミラノに注目していました。その刹那私が感じたものは逃げる岩田康誠、好位追走横山典弘、武豊、まくりに出た池添謙一、ミルコデムーロ「全員ダービージョッキー!?」名だたる名馬に乗ってきたダービージョッキーがジャスティンミラノの戸崎圭太を取り囲んで走る『戸崎圭太包囲網』は壮観であり、想定内の積み重ねが生んだとんでもない想定外でした!ダービー史上類をみない『ぬるま湯症候群』発動です!戸崎騎手は仕掛けられず、後方のジョッキー達は完全にフリーズです。馬券を握り締めリアルタイムで観戦しているファンにしか感じ得ない感覚。直線最内を突き、上がり33.5秒でまとめたダノンデサイルに他馬はなすすべもありませんでした。ジャスティンミラノが2馬身離された2着に敗れた結果は断じて能力差ではないと思います。「ダービーは1番運の良い馬が勝つ!」→3枠⑤番の絶好枠に入り逃げも辞さない腕と度胸を併せ持つ老雄横山典弘がデビュー時から乗り続けたことが、1番運の良いことだった気がします。ちなみにダノンデサイルもデビュー以来1番人気はありません。タイム指数でいう好時計で33秒台の早い上がりを使ったこともありません。皐月賞除外が功を奏した的論評もありましたが、京成杯勝ちの実績から皐月賞を捨ててダービー狙いなどという考えは陣営にはなかったはず。全力で皐月賞を勝つためにに仕上げての除外…もう1度同じ条件で走れば同じ結末には成り得ない気がします。一生分の運を使い果たした一世一代の激走・・・それほど今回は想定し得ない結末でした。私の妄想を吹き飛ばす大活躍をダノンデサイルには期待します。
馬券はジャスティンミラノ→シンエンペラーのワイド厚めで的中しましたがダノンデサイルは抜けです。凱旋門賞馬の弟で購入時から藤田晋オーナーと矢作厩舎がダービー戴冠の為に歩みを進めていたシンエンペラーは皐月賞でも本命◎にしました。高速決着に向かない欧州血脈で早い上がりの脚を使うタイプではないとの見解でしたが皐月賞のレコード決着でも対応。スロー想定の大一番のダービーでは持続力と新馬戦で披露した33秒台の末脚を好位から繰り出せば大逆転もありの☆印でしたがダービージョッキーが作り出す超スローペースの前にアクセルを踏み遅れました。とても悔しい3着でした。