頑是ない歌

 

思へば遠く来たもんだ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気ゆげは今いづこ

雲の間に月はゐて
それな汽笛を耳にすると
竦然しようぜんとして身をすくめ
月はその時空にゐた

それから何年経つたことか
汽笛の湯気を茫然と
眼で追ひかなしくなつてゐた
あの頃の俺はいまいづこ

今では女房子供持ち
思へば遠く来たもんだ
此の先まだまだ何時までか
生きてゆくのであらうけど

生きてゆくのであらうけど
遠く経て来た日やよる
あんまりこんなにこひしゆては
なんだか自信が持てないよ

さりとて生きてゆく限り
結局我ン張る僕の性質さが
と思へばなんだか我ながら
いたはしいよなものですよ

考へてみればそれはまあ
結局我ン張るのだとして
昔恋しい時もあり そして
どうにかやつてはゆくのでせう

考へてみれば簡単だ
畢竟ひつきやう意志の問題だ
なんとかやるより仕方もない
やりさへすればよいのだと

思ふけれどもそれもそれ
十二の冬のあの夕べ
港の空に鳴り響いた
汽笛の湯気や今いづこ

 

 

               青空文庫

 

 

歌うような(歌謡曲風?)そんな詩だ

 

そのためなのか詩としての格調が低く 

一段下のような詩?ではないか

そんな気持ちを持ち続けていました

 

なのに詩人としての評価が高いのです

その理由が分かりませんでした

 

(こんな感覚の自分がイヤですね)

 

でも中也は好きです

 

 

 

世の中には 色々な人がいて

算数が得意な人には 掛け算が出来ない友が理解できなくて

鉄棒が得意な人が 逆上がりが出来ない友が理解できなくて

英語の先生には 英単が覚えられない生徒が理解できなくて

 

高校の時 級友に「歌で音が外れる人が理解できない」と言われたことが

あります

「いや僕にとって正確に音が取れるひとが奇跡に見える」

と答えたました。

ちなみに大学でコーラス部に入って

どうしてもリズムと音程が取れないので一年で退部しました。

 

 

世の中で

何を食べても大丈夫な人もいれば↓

 

 

他の人は何ともないのに すごく影響を受ける人もいます

 

 

神様は不公平!!

 

 

 

海月