天井に 朱きいろいで
戸の隙を 洩れ入る光、
鄙びたる 軍楽の憶ひ
手にてなす なにごともなし。
小鳥らの うたはきこえず
空は今日 はなだ色らし、
倦んじてし 人のこころを
諫めする なにものもなし。
樹脂の香に 朝は悩まし
うしなひし さまざまのゆめ、
森竝は 風に鳴るかな
ひろごりて たひらかの空、
土手づたひ きえてゆくかな
うつくしき さまざまの夢。
[#改ページ]
臨終
秋空は鈍色にして
黒馬の瞳のひかり
水涸れて落つる百合花
あゝ こころうつろなるかな
神もなくしるべもなくて
窓近く婦の逝きぬ
白き空盲ひてありて
白き風冷たくありぬ
窓際に髪を洗へば
その腕の優しくありぬ
朝の日は澪れてありぬ
水の音したたりてゐぬ
町々はさやぎてありぬ
子等の声もつれてありぬ
しかはあれ この魂はいかにとなるか?
うすらぎて 空となるか?
青空文庫
当時 何回も読んでみたのですが
どうも
惹きつけるものがありませんでした
今読むと
イメージが湧いてきて
なかなか考えるものがあります
で
まずは
天気も良く
今日は歯医者に行く日だ
歯石取に行ってきます
行ってきました
行きつけの歯医者さんと
なかなか縁が切れなくて
また予約をしました。
海月