赤足袋


肩越しにうかゞふ子らに、
沙彌しやみはなべて光りぬ。――
日の一時、水無月まなか、
大なる※(「金+拔のつくり」、第3水準1-93-6)ねうはちひびき、
亡者まうじやめく人びとあまた
香爐焚き、棺衣がけむくめぐり、
れつどひ、兩手もろてあはせぬ。

長老は拂子ほつすしづしづ
誦經ずきやういま、咽びまじり、
廣澄ひろすみぬ。――七歳ななつの我は
興なさに、此時膝に
眼うつせば、しやの服がくれ、
だぶだぶの赤足袋。――をかし、
髯づらに涙ながれき。

『南無阿彌陀。』――沙彌しやみが眼光り、
拂子ほつすゆれ、風湧く刹那、
一齊に念佛起り、
老若も、男女も、子らも、
赤足袋も、むせぶと見れば、
層高きはだか銅拍子どうびやうし、――あなや、
われ堪へず、――笑ひくづれき。  

   

 

沙彌

 

① 仏門にはいり、剃髪(ていはつ)して十戒を受けた男子。

 

沙弥とは ―仏教徒とはなにか * 真言宗泉涌寺派大本山 法楽寺 さん

 

 

※(「金+拔のつくり」、第3水準1-93-6)ねうはち

 

にょうはち さん

 

 

ほっ‐す【▽払子】

読み方:ほっす

唐音獣毛や麻などを束ねて柄をつけたもの。もとインドハエやちりを払うのに用いたが、のち法具となって中国禅宗では僧が説法時に威儀を正すのに用いるようになり、日本でも真宗以外の高僧用いる。

 

禅林象器之拂子_新浪佛学_新浪网 さん

 

 

ど‐びょうし ‥ビャウシ【銅拍子】

〘名〙 (「とびょうし」とも) 小型の銅鈸(どうばち)

      どう‐ばち【銅×鈸/銅鉢】
      仏家で用いる打楽器一種。銅で作った二つ円盤で、外側中央にひもが通り
      の手に持って打ち合わせて鳴らす。銅拍子どびょうし鐃鈸にょうはち
      希少 中華人民共和国制造 刻印 真鍮製 銅鉢 どうばつ 銅盤 銅跋 1対 直径18.3cm [中国古玩 中国楽器 中国工芸品 劇音楽 京劇  体鳴楽器](真鍮製)|売買されたオークション情報、ヤフオク! の商品情報をアーカイブ公開 - オークファン(aucfan.com) さん

 

 

調べるだけで疲れました

でも勉強になります

 

 

 

挨拶


まつりの日、美くしき人も來ましき。
稚き女の友もあつまりぬ。
あるは、また、馬にりて、
物むつかしき武士さむらひをぢも來ましき。

樂しかる祭なれども、
われはただつねにおそれぬ。

まつりの日、むつかしきことのかずかず
挨拶あひしらひ、父はましき、
禿頭はげあたまするするとかきあげながら――
われもまたではかなはじ、かのごとも大人おとなとならば。

樂しかるまつりなれども、
われはただつねにおそれぬ。
 

あかき林檎


いと紅き林檎の實をば
明日あすこそはあたへむといふ。
さはあれど、女の友は
何時いつもそを持ちてなかりき。
いと紅き林檎の實をば
明日こそはあたへむといふ。

 

   林檎はそのころ チョコレートのようなものっだたかな?
 

            青空文庫

 
今朝の散歩道 (6:30)
 
 
11時頃
 
何の実? 木は見えず

 

 

 
 
海月