さいげんなく
ざんござんごと
雨がふる
まっくらな空から
ざんござんごと
おしよせてくる

ぼくは
傘もないし
お金もない
雨にまけまいとして
がちんがちんと
あるいた

お金をつかうことは
にぎやかだからすきだ
ものをたべることは
にぎやかだからすきだ
ぼくは にぎやかなことがすきだ

さいげんなく ざんござんごと
雨がふる
ぼくは 傘もないし お金もない

きものはぬれて
さぶいけれど
誰もかまってくれない

ぼくは一人で
がちんがちんとあるいた
あるいた

 

 

              青空文庫

 

この人の詩は 格好つけがなくて

好きだ

 

同時代 やはり戦争中に亡くなた人の詩も

好きだ↓(前出)

森川義信


 

+目次

 

どこかに妹がきてゐる
tom・tomとゴムまりをついてゐる
ぼくの心のゴムまりを
妹はtom・tomとだまつてついてゐる
 

もうとどかない花の日がぬれてゐる
思ふことがみんな童話になつてはくづれてゆく
ふるいオルゴオルのふるい折返しからの歌よ
こはれた心のひびきよ ふるさとの声よ 雨の音よ

 

                 青空文庫

 

ここまで来ると

 

巷に雨の降るごとく
わが心にも涙降る。
かくも心ににじみ入る
このかなしみは何やらん?

やるせなき心のために  
おお雨の歌よ!
やさしき雨の響きは  
地上にも 屋上にも!
消えも入りなん 心の奥に  
ゆえなきに雨は 涙す
何事ぞ!  
裏切りもなきにあらずや?

この喪そのゆえの知られず
ゆえしれ ぬかなしみぞ  
げにこよなくも 堪えがたし
恋もなく 恨みのなきに  
わが心 かくもかなし

 

だな。

 

竹内浩三は 変にセンチメンタルでなくて

好ましい。

 

 

ところで 今日のある人のブログに

女は男の三歩下がって・・・

について色々と書かれていましたが
 
私も同意見だ
特に老人夫婦では
 
何故か?
自分事を考えれば良い
 
自分が先に歩くと (自分が)よろけて倒れるかもしれない
妻が先に歩いているので
「おーい おーい 待ってくれよ」なんて
危ない 危ない
 
仲の良い年寄り夫婦を見ても
ヨロヨロの旦那さんを 
後ろから奥さまが
心配そうについていって
歩いていますよ
 

 

 

 

 

 

 

 

 

海月