一日遅れの七夕『チルソクの夏』 | 徒然逍遥 ~電子版~

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こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。



昨日市役所の窓口で日付を書き込むときに、あっ、今日は七夕かぁ、と気付きました。なのでいつも通り半歩遅れた時事ネタです。
七夕を題材にした映画を一本。


『チルソクの夏』(‘04)

梗概
1977年(昭和52年)の夏、下関市の高校女子陸上部の郁子は、釜山で開催された「関釜陸上競技大会」(下関と釜山は姉妹都市)に参加。同じ走り高跳びの選手、安大豪と出会う。その夜、危険を冒して宿舎に会いに来た彼に郁子は心惹かれ、来年の夏また大会で会うことを約束する。そして、海を隔てた文通が始まる。果たして再会できるのか?
チルソクの夏
「青春とは恥ずかしいものである」と喝破したのは誰でしたっけ?本作も邦画独特の情緒的世界観を開示します。あまりにもベタなお話と編集で、気恥ずかしく感じる部分が散見されます。作品的にもさして上出来ではないでせう。


しかし。漱石やケネディ大統領よりも長く生きた身としては、あれこれ回想する機会を差し伸べてくれる映画です。


郁子のひたむきさ。仲間と韓国語を学び合いハングルで手紙を書く。マフラーを編む。朝刊配達しながら鳥居の前で祈願する。
日常生活の一コマといった風で、とりたてて大げさな描写ではないんですが、それらの場面の積み重ねが彼女の純な気持ちを表現しています。ホントに純朴な時代ってあるんですよね。


物理的距離、海という障壁、言語の違い、国境の壁、国家観・政治的背景の違い、貧富の差・・・四重五重の障害物の巨大さ、強力さを自覚し得ない若者。気持ちの持ちようで何とかなると信じる幼さ。そんな年頃です。
チルソクの夏-1
韓国の安は猛烈な受験勉強を強いられて徐々に返信できなくなる。親善大会も出場できなくなりそう。こんなクライシスも訪れます。


主演の水谷妃里という女優が中々いいですね。その後どうしているのか。
水谷妃里
無名時代の上野樹里も共演していますし、『リンダリンダリンダ』で香椎由宇と仲違いするギタリスト役の三村恭代も出ています。
リンダリンダリンダ

     *右;三村、左;香椎*


それと『スウィングガールズ』に出演した福士誠治も上野樹里の彼氏役で共演しています。

ちなみにチルソク(칠석)とは韓国語で七夕という意味です。


これって一種の遠距離恋愛ですよね。であればついでに一本。


『南極料理人』(‘09)
南極料理人DVD
高良健吾がまさに遠恋まっただ中。相手の女性との電話でのやりとりが徐々にぎくしゃくしてくる。遂に去りゆく彼女。その後の高良健吾はどうなる…。
いずれの映画も遠恋経験者には同情的に観てもらえそうです。


本日も最後までお読み下さりありがとうごじました。