こんにちは。行政書士もできる往年の映画ファンgonzalezです。
訪問ありがとうございます。
『風と共に去りぬ』というタイトルを初めて目にしたとき、その意味を理解できたでせうか。
gonzalezが物心ついたときには既に実家の書棚には箱入り堅表紙のこの書籍が並んでいました。ですがその日本語の意味するところは分かりません。
その後小学一年生になると準文語訳聖書を読む機会があり、生意気にも「ゐ」「ゑ」「てふ」「せう」なんてえのを自在に音読でき「~あらじ」なんつう言葉の意味も理解できるようになり果てました。
よくあるパターンで“昔神童、今凡人”を地でいく餓鬼でした。
ここで将来を暗示するかのような事件。“去りぬ”は否定形だと思い込む、というやはりどこまでいっても凡人は凡人らしい致命的なミステイクを犯したのです。
よって夏も“来ぬ”は“来ない”という意味なのに、何故夏が“来た”かのような雰囲気の歌なのか気掛かりではありました。
さて、その映画版『風と共に去りぬ』 Gone With the Wind ('39)です。
主人公スカーレット・オハラ役を射止めたのは無名のイギリス人女優でした。突如として現れ出でたヴィヴィアン・リーであります。
この時すでに子供もいたのに(19歳で結婚)名優ローレンス・オリビエと深い仲に。そのつてで本作の製作者セルズニックの目に留まり大役に大抜擢。との経過をたどります。
そして映画は大ヒット。オスカー8部門+特別賞など大量獲得。殊に注目度高かったのが主演女優賞をゲットした“スカーレット”=ヴィヴィアンでした。一気に大スターの仲間入りです。
しかも芝居ができる強みもあり美貌も兼ね備えています。
ヒロインは名字から分かるようにアイリッシュ系。故郷のタラという地名もアイルランドの名所タラの丘に由来。新大陸でのアイリッシュは頑固で、意思が強く、使命感の強さ等で知られることになります。
彼女のお母さんも強い女性。彼女自身も恵まれたお嬢様の地位から転落しても芯の強さを見せつけます。
“スカーレット”の名の通り緋色に燃える情熱をアシュレーに、レット・バトラーに注ぎだし、生きるための決意も熱く燃やのです。
同様にヴィヴィアン自身も夫と子供をあとにして、妻ある身のオリビエと一緒になるなど情熱的な姿がダブります。
*負けん気強いお嬢様* *いつもにやけ顔レット・バトラー*
役者としても芝居に対する取り組み方はまじめで真剣で自信に満ちたものでした。
「私はスターではないわ。女優なの。いつも、いつまでも、素晴らしい演技をすることができる女優なのよ」
彼女の矜持が見て取れます。
その通り『欲望という名の電車』 A Streetcar Named Desire ('51)で再度オスカーを獲得しました。
しかし今度の役柄はアルコールと乱れた男関係に身を持ち崩し精神に異常をきたす中年女という汚れ役。激賞されます。
同時に彼女自身も躁鬱症状に悩まされ始めていたのです。その後は2~3本の映画出演のみで53歳の生涯を終えるのでした。
私が初めて『風共』を観たのは14歳。70mmのスクリーン一杯に広がるドラマに衝撃を受けました。影響され夏休みの絵画は夕陽のラストシーンを描いて提出。部屋に貼っておきました。↓↓↓このシーンです↓↓↓
*「タラのテーマ」が鳴り響く 故郷タラの丘*
さてさて、邦題の付け方が気に入っている『美女ありき』That Hamilton Woman という映画があります。主役の美女は誰あろう天下に名だたる“スカーレット”ヴィヴィアン・リーでした。
*『美女ありき』*
今日も最後までお付き合い下さりありがとうございます。
*『風共』DVD* *『風共』パンフレット*
Gone With the Wind
監督;ヴィクター・フレミング
『風と共に去りぬ』(アカデミー監督賞)『オズの魔法使い』『ジキル博士とハイド氏』
音楽;マックス・スタイナー
『男の敵』(アカデミー作曲賞)『カサブランカ』『三つ数えろ』
原作;マーガレット・ミッチェル