山形には高校時代の親友が住んでいる。
季節の折にメールでやり取りをしていたけれど、半年以上前からメールが戻って来るようになってしまった。
メルアド変更のお知らせも無いまま心配な気持ちを抱えて夏を迎えた。
時間を掛けて手紙を書いて出すも、戻されることは無かったが返事は無いまま。
で、今回の豪雨。危険な地域の中に彼女の住む家がある。
混乱の最中、電話をすればもっと大事な誰かの電話がつながりにくくなる。
深夜2時過ぎまでニュースを見ながら心配し続け、朝7時過ぎ。
思い切って電話をしてみた。
もしかしたらこの番号自体、変えてるかもなぁ。
ってか、私だけが友達関係切られていたりして。
電話がつながる僅かな間、不安は斜め上に無限大に広がる。
あ、コールしてる!
2回、3回…あ、これ大変な状況でマズい最中かも。
5回コールで切ろうとしたら電話に誰かが出た。
「あ、○○○!!(高校時代の私のニックネーム)久しぶりぃ。アンタ、身体どうなのっ!?」
見事な山形訛りで彼女は私の一言前に澱むことなく言った。
忙しい時間で尚且つ、大変な中での電話を謝罪をして今、数分話せるかを確認して会話スタート。
「メールいくら送っても戻って来るし、心配で手紙も出したけど返事ないから気にしていた時にこの雨。
大丈夫なの?今、避難所なの?家族は?」
「ウチは水は大丈夫な地区だったから住むには問題ないけど、生活する上であちこちが大変で。」
生存確認出来てホットと一息。
「携帯変えたの?」
「いや、今までのをずっと使ってるよ。」
「じゃ、メルアド変えた?」
「いや、そのまんま。何も変わってないよ。」
今度は私がプチ混乱。
互いに凝縮した近況報告を交わし、お互い気を付けて過ごそうと言い切ろうとした時。
「これ、関係ないと思うけど、メルアドは全く変わってないけど、docom○からYaho○になっただけ。
だから、本当に何も変わってないのに、何でだろ?」
彼女の声が大きくて音声が漏れていて、それをそばで聞こえてしまった亭主は思わずモーニング麦茶を吹き出した。
今、彼女に何故、私からのメールが届かなくなったのかを説明するには、朝7時台には無理。
「取りあえず文章いらないから、空メールを私のアドレスに送信してくれる?」
と言うと彼女は快諾してくれた。
電話を切って直ぐに彼女からメールが来た。
確かに変わってないわな、@から左は。
でもドメイン全く違うじゃねーか
届いた空メールに私は、ドメインが変わるってのは「日本花子(仮名)」さんが結婚なり養子になって「亜米利加花子(仮名)」さんに変わったぐらいの大きな変更なんだよ、私の他にもきっとメールが届かないって困っている友人知人がいると思うから連絡してみた方がいいと返信した。
彼女が変わってないって言い切ったのは、「花子(仮名)」と言う名も電話番号も変わってないし、ショップの人からも「変わりませんから」の一言をかなりの拡大解釈で理解した故だと思った。
『便りが無いのは元気な証拠』昔の人、嘘言わないね。
今も豪雨で混乱されている方々、乗り越えられることを祈っています。
健康を維持できれば、人生挽回のチャンスは絶対にあります。
だから今は生きることを一番の目標に。
想像していなかった副作用が辛くて抗がん剤を減量してもらったけど、押さえていた症状や新たな病が出てきてずっと自宅に籠ったまま。夕方、亭主に買い物連れて行ってもらっても、エアコンの効いた店の中で意識が薄くなる。
過去に熱射病2回やってるから、暑さにはもう耐性は無いのかも知れない。
家族がいる時間に洗濯やら、その日出来る事をやる。
今、死ぬと残った亭主と娘へ相続関係が面倒になるから、母より一日でも長く生きないととそれだけを目標に頑張ってる。
明日は眼科。ぶどう膜炎痛いし視力かなり落ちた。
月曜は大学病院。抗がん剤、増量する相談しなきゃなぁ。
上手く例えられないけど「上半身を生かそうとすると、下半身の機能を諦めないとならない。下半身の方が大事だからって下半身動くように選択したら、上半身の機能を捨てる」って感じ。
多くの実験の犠牲になった動物たちや医療の分野で解明出来なかった時、多くの命の上に今、自分の命が成り立っている。
新たな病が出現して時代は変わっても、この悲しくも残酷で残念な輪廻だけは人が生き続ける限りは続く。
この身体、寿命が尽きたら医学の発展に役立てるのなら切り刻んで資料にして欲しいと切に思っている。
(思っていても検体自体、今はいい所に就職するくらい倍率が高い
検体も五体満足な身体が求められる。余程の病まで行けば需要もありそうなんだが、今の立ち位置は微妙らしい)