試される大地も、ついに根雪となって朝から降り続けている。
必然的に家にいることが多くなり、毒母相手にげんなりしていたら、ちべた店長から柿の箱が届いた。
留守中に毒母が受け取ってくれたんだが、それを教えてくれることを忘れていて、柿の箱は寒い玄関内側に置かれたままだった。
私は毒母が柿を買ったものだと思い、柿を食べようかと箱に手を掛けたら……クロネコさんの伝票が貼ってあり、ちべた店長の名が何故か記載されている。
中から出て来たのは柿ではなく、昔、NHK大河ドラマとして放送されていた三田佳子主演の『いのち』のDVDセットだった。
(これ、高価なのよ、ホントに毒母が壊さず良かったわ)
『海蛍』を真剣に読んでくださった店長が、この『いのち』も是非見て欲しいと教えられたものの、探してもこちらのレンタル店にはない。諦めた時に店長自らレンタルしてくださった。
昨日から見始めたけれど、毒母がハマって昨日だけで一気7話も見てる。
「次は?」「次ほれ」「次こそは父ちゃん、満州から帰って来るんじゃないか?」
などと、朝始めた鑑賞会は気付けば夕方になっていた。
ちべた店長、ありがとうございます。
冬の夜長、毒母と楽しませていただきます。
と、ここまではネットで縁のあった楽しいお話だけど……
昨日から、ネットやテレビ報道で気になったと言うか、背筋にぞわぞわしたものがあった。それが……
42歳女ストーカー事件。
上記を見たら分かるけど「メール83通を一方的に送り付ける」ってある。
そう、ストーカーされた側は返事などしてはいない。
ストーカー女が一方的に「思い込み」で、相手を巻き込みながら突っ走っているのだ。
この女、一度、同じ相手である男性に対しての同様のストーカー行為で逮捕されていた。
にもかかわらず釈放され、また同じ男性に元へ行った。
「相手の方と付き合っているのに逮捕されたので、理由を聞きに行こうと思った」
この女の中では、一度目の逮捕なんて屁とも思っていなかったのだ。
もう、脳内で「自分が嫌われるはずがない」「私は彼にとって絶対的な存在なの」と。
これ、男性は恐怖以外の何ものもなかったと思う。
もう、二度目の逮捕をされても、三度目・四度目ってあるだろうから、男性も同じ場所に住めないだろうし、仕事もここで続けられないと思われる。
訪ねて来るだけでも恐怖なのに、次回、刃物を持って自爆テロしない保証はない訳だし。
自分も同じ経験しているから、この恐怖はマジで想像を絶する。
縁を切りたいと思う出来事は、実は静かに静かに積もり始めていた。
でも、相手に悪意がないこともわかっていたので、私は嫌なことも口を噤んでいた。
それもあることがきっかけで、私は限界を超えて絶縁を突き付けた。
こちらでは買えないあるモノを代金を支払い購入を頼んだ。
散々、理由を説明し「〇〇を二つお願いします」と頼み結果、手元に来たのは全く違うモノだった。
例えれば、お祝い事に使う切手なので、それ用のモノを頼んだら、亡くなられた関係の郵便物に貼る切手が送られて来たと思ってくれればわかりやすいと思う。ストーカー曰く
「同じに使えるから大丈夫!」
いや、それはオタクの意見でしょうが……
結局、いらないものに数千円支払った。
同じ用途に使えるからいいって問題じゃないんだよ。それに拘る訳があるんだって。それを何度も説明してたじゃないか。買えないなら、買う気もないなら引き受けないで欲しかった。
もう、こんなことが延々と続き、私は疲れた。
自分の作品サイトに掲示板を作れば、自殺を仄めかす書き込みをして逃げる。
読み手は心配になって、唯一連絡先を公開している私宛に質問メールが押し寄せた。
唯一、見つけた私の心の拠り所だった「小説を書く」という労力も時間も奪われた。
「自殺でも何でも、言いたいことがあるのなら、自分の連絡先を明記して、質問は自分の元へ来るようにしてからやれ」と言っても「掲示板って自由じゃないんだ!?」と、逆切れしてくる。迷惑と言う名の、他人を巻き込む行為を「自由」と履き替えているのは、この逮捕された女と全く同じだ。
「あなたとは今後、連絡を取ることはない。これで縁切りです」
と、伝えても
「はいはい、縁切りね。わかりました。でね、同人誌作って売るって話だけど、私、手伝うからどんどん言ってね」
と、返事が来る。「連絡は迷惑だ」とはっきり伝えても、それがストーカーの心と頭に伝わることはない。
一切合切、無視をすると今度は「私、死にます」「私、罰が当たって大怪我をしました」と聞きもしないのに、警察の実況見分の様な詳細メール&恐ろしいほどに細かな文字の長文手紙が届く。更に無視すると、今度は他人を語ってのメールが来る。頭を抱えながら不本意ながら返事をする。
「あの……IPアドレスって知ってますか?」と。
すると「そうなんです、私はそんなこともわからない人間なんですっ!」とキレメールが届く。
作品のアンケートや投票を行うと「私にも投票権ってありますか?」と、堂々と名乗りを上げ問い合わせメールが来る。
IPアドレスを学んだらしいストーカーは、今度はネットカフェから一方的に他人のふりしてメールを送るようになった。
弁護士を介入させても、縁を切ったと言ってもストーカーやってる者には、上記の42歳のように馬耳東風状態なのだ。
それどころか、今もずっと「あなたを見てるのっ」と、自分の存在を忘れられないように適度な時期にアピールを欠かすことも忘れないのが、また怖い。
一方的に送り付けた80通以上のメールの内容を察することができるから、名も知らぬ彼のメンタルが心配でならない。
断言する。彼、今も恐怖の真っただ中のはず。相手が死なない限り、この罰ゲームは終わらないから。
経験則から言うと、次は「相手してくれないと、私、死んじゃうよ?」って始まる。
ちなみにこのストーカー(私への)。
自分の職業上で知り得た「レインボーブリッジ、閉鎖できませんっ!」って叫んでいた俳優の住所や電話番号など個人情報を、勝手にゲットしてご満悦で自慢していた。参太郎のCM出してる通信業務の企業だ。ストーカーやってる人は、自分のやりたいことは犯罪もセーフって思考なので、真剣に対応を考えた方がいいかと一応、問題提起しておきます。寝耳に水状態でお気の毒です、この企業。
で、私がストーカーへしぶしぶ送ることとなるメールの文面の最後はいつも同じだ。
「年老いた親御さんのことを考えなさい。
ストーカーなんてやって、ある日、警察が来て事の顛末を知れば、親御さんがどんなに悲しむかを想像しなさい」と。
住所を知られていて、手紙やらあれこれ一方的に送り付けて来る。
受領拒否したら、差出人名書かずに投函してくる。
弁護士からは「後々、証拠になるから嫌でしょうが取っておいてください」と言われて、我慢して手元に置く。
「大島てる」って名で手紙を貰っても、ここまで嫌な気持ちにはならないだろうと思う。
「受け取り拒否されて、ショックでした」
って、今度はメール。だからそれが縁を切るってことなんだって。
ネット上でいい出会いもたくさんあった。
でも、このストーカーのお陰で私は、病気で残り少ない「見える状態」「手が動く状態」の時間を奪われることとなった。
住み慣れた愛着のあった街も、捨てることになった。
この人には今も、恨みと憎しみの感情しかない。
思い出すだけでも吐き気もするし、身体にブツブツが出来る。