元々、本家の腐れサイトを立ち上げた時点で菅原道真の飛梅伝説に触れてみたいとは思っていたけれど、着手してみると「都合のいいように改ざんしています」では済まないぐらいに己が史実に疎いことが発覚した。
「オチがない」やら「意味がない」なんて言う人もいるけれど(腐れ小説に関して)、例えば道真が京から太宰府まで私は当然のように「関門海峡を越えた」と信じて疑わなかった。でも、実は道真は罪人として太宰府に流された身であり、当時、九州へ行くには瀬戸内海航路を使うのが当然だったのが、道真はそれも許されず粗末な馬車で陸路を……だった。
調べれば調べる程、自分の史実の疎さに頭を抱えてしまった。関門海峡越えたと思って書こうとしてたよ、ほんとに。
で、取りあえず何冊か文献を読んでみることにした。(って、読んでから書けと思う)
今、読んでいるのがこれ。
たまたま、マンガの『応天の門』を読んでいるから、登場人物に関しては抵抗なく読み進められた。自分の記憶では日本史で平城京やら平安京ってぱぱっと終わらせてた感覚があって、今もその時代はよくわからなかった。でも、ハードカバー337ページのこの本は、どの登場人物も個性がありすぎて、どんな小説も事実にはかわなねぇなぁって思った。
まだ、全部読み終えてはいないけれど、小説(飛梅)の内容が少し変わりそうな気がする。
たぶん、飛梅に着手しなければ、この本を手にすることもなかったかもと思う。
でも、本当は「お~いっ!誰かぁぁぁっ」の彼を在原業平、薫を高子にして書いてみたかった。