字書くの、得意?

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娘たちを送り出してすぐに手紙を書いた。先日の作文の他に、短歌で高校生の部で数千の中から第二位に選ばれたことを手紙で伝えることにした。お世話になっているシスターへ便箋5枚にもなった。
 
最近は漢字が思い出せないので、いちいち漢字を調べ確認しながらの作業。達者な頃に比べたら数倍の時間がかかるようになったと思う。字はど下手なんでかなりのコンプレックスがある。でも、手紙ってもらうと嬉しい。(ストーカーからの延々とした死ぬかもしれないって文面は除く)
 
書くと言えば、こんなことを思い出した。
 
中学生の頃の話……某地方都市の中学校に通っていたが、そこの公立中学の音楽教師は教科書を一切、使わない授業をしていた。それも日本の音楽は皆無で、ロシアの『カリンカ』始め、自分で印刷してきて楽譜を配るが私が在学している1年間は共産圏の国と韓国・北朝鮮の音楽オンリーだった。(日本語の歌詞だが)何度も歌わされたある曲に至っては、最近、思い出して調べたらこれも北朝鮮のもので、あちらでは広く愛好されている曲だった。
 
音楽に国境はないが、義務教育期間は自国のいいものをもっと知るきっかけが欲しかったと、今でも残念に思う。この教師、生徒が忘れ物をしたら、油性マジックでその生徒の額に太字で「バカ」「マヌケ」と堂々と描いていた。今なら尾木ママが激怒して血圧を上げながらブログに記事としてupするのだろうが、当時は学校の先生のすることは絶対であり、親も同僚の教師も何も言わずに黙認していた。マジックは翌日でも取れずに残った生徒も多数いた。敏感な肌で洗い落とすことが困難で泣いている生徒もいた。人の尊厳を貶める体罰を繰り返し、北朝鮮の歌を延々と歌わせる教師。あの時代、あの学校の音楽室の中は確実に異空間であり、狂っていたのだと思う。
 
 
娘の小学校の児童に現実にあった話だが、やたら教科書をなくす子がいた。年に教科を問わず何冊も。その子には他にも兄弟がいて同じ学校に通っていたが、その子らも同じだった。ある日、ある事情で私がそのお宅を訪ねたら……
玄関扉を開けた瞬間から床の見えない状態だった。あらゆるゴミが数十センチにも堆積して、そのゴミを踏み歩きながら家族みんなが普通に暮らしていた。民生委員などが何度か入って掃除を手伝っても数か月で戻ってしまう。娘と同じクラスの子は「この前ね、お風呂場から(浴槽の中を指す。風呂場は浴槽含めてゴミで埋まって使えてない)見つからなかった教科書が出てきたんだよ!」事実を知ったあとで、その言葉はどんな石礫よりも私には痛く感じた。で、その後、更に言葉は続いた。「いなくなった子猫ね、浴槽のゴミの中から見つかったんだよ。死んでたのに気が付かなくてみんなで踏んでたよ」その子はそう言いながら楽しそうに笑った。そんな家庭でも行政は「人権侵害」にあたるとかで介入できないそうだ。児相に「児童虐待じゃないのか?」と通報しても「年に数回しか風呂に入れられてないその子よりも、他にもっと大変な子がいるし、食べているって事実があればとりあえず保護はできない」と返事をされた。この子が忘れ物をした時、この子の額に「バカ」「マヌケ」と油性マジックで描ける人間がいるのだろうか。人様の言うに言えない事情ってのは、他者から見えないから「深い事情」なのだ。「忘れ物」=「バカ」って安易に考えることしかできない者は、少なくとも教師には絶対に向かないと私は思う。
 
 
中学から私学の娘の音楽は、自国の音楽を大切にしてくれている。「荒城の月」「花」など様々な歌の歌詞の意味を丁寧に教えてくれていることが嬉しい。しかし……あの先生って日本人だったのだろうか???と、今も考えてしまう。