昨日、やっとギプスが取れてサポーターになった。約29000円也。足より頭が痛くなった。サポーターを外した膝はカクカクしていて、歩くのが恐ろしいく思える。今回は普通に歩いていて膝が逆向きになって靱帯が切れた訳で、原因が何も解決していない以上、人工関節を入れるまであとどれだけ靱帯を切れば……と思うとトホホだ。

 

こんな時でも通院はあって、今日は毒母と共に消化器系の内科に行った。(毒母も同じ先生)自宅で安静にしている時、毒母と間が持たないので、録画してある「呪いのビデオシリーズ」を見せる。高齢による記憶力低下のためか、3カ月前に見せたものは毒母の記憶から消え去る。まるで幼稚園や保育園で間を持たせるために園児に見せるアレである。しかし、毒母は喜んでそれを見る。見ている間は機嫌がいい。一昨日は朝8時半から夕方4時半まで我が家にあるシリーズ66作の中から記憶に残っていなさそうなものをチョイスして見せた。でも、毒母は機械の操作はできないし、話し相手がいないと不満そうなので、私も必ず横にいて見る。「呪いのビデオ耐久8時間」って罰ゲームの域すら超えていると思うが、後でうるさいと厄介なので出演者の細かなセリフまで覚えてしまったものを、私も渋い茶をすすりながら見る。どう考えても作り物だろって思うけど見る。だから、自宅から離れてポケモン探しや通院で外出ってのは、私に取っては最高の息抜きなんだが、今はカクカクした膝を抱え、それも出来ない。毒母と一緒であっても「呪い」から解放された外出は嬉しかった。(作り物とわかっていても、岩澤・菊池コンビ時代のものが自分的には好きだ)

 

疲れた毒母は昼寝をすると自室にこもったので、私は久々に「呪い」とタイトルにつかない録りダメていた作品を物色し始めた。「ん!?」

『駆込み女と駆出し男』。そうだよ、これあったんだよな。で、見始めた。俗世に疎くなってたんだなってつくづく思う、途中で堤さんが出て来たのを見て。(知らなかったわ、出ていたのを)大泉洋の長セリフは最高だったし、この作品は「日本語っていいな」って思わせる脚本のよさを感じさせてくれた。

でも、おぉぉぉっ!!!と思ったのは大泉さんのこのセリフ。

 

『お吟は『あだっぽさ』、『あだ』にこだわっている」と言った。「眉、目、鼻、口、顎、どこにも強味(きつみ)と渋味がついた男は堀切屋だけだ。その惚れた男の涙は、百年の恋も冷めてしまうと……』(大意ね)

 

堀切屋ってのは堤さんが演じる人。(ネタバレしたくないからあまり書かないよ)このセリフって、腐った自分としては是非とも部下に言わせてみたいと思った。部下を遊郭に売り飛ばして、このセリフ言わせたいなと膝を押さえながら妄想してる。いい映画、見逃すところだったわ。

思わぬ堤さんの登場で気分よく見ていたら、毒母が起きてきて画面を見ながら一言。「これ、よく事故を起こす注意力のない男だろ?」感動は一気に引いた。「お~い、誰か~!!」って私が言いたい。

 

で、使用済みのギプス。早速、ネコたちが楽しんでいる。

好奇心旺盛なマツコは好き勝手やるが、用心深い小梅はビビりながら様子見。