娘と某専門学校へ体験入学で楽しんできた。いや、実は私がかなり前に一方的に申し込んでしまったのだが、週末に学校から確認の電話が来て「わぁっ、忘れてたわ」という心の声を悟られず、何とか話をして今日の体験入学。「声優コース」だったんだけど、かなりの若者が来て活気があった。(何度も来ている人も多々いるそうだ・学校の人談)私は同伴の保護者。

校内に入ってすぐに手続きをしたら、小さな紙袋をひとつ頂いた。おそ松さんとのコラボ企画とかで、どの松かが入っているそうだ。その場で覗いたら娘の好きな「トッティ」。娘は狂喜狂舞。受付で「押し松が当たってよかったですね」と言われた横で、同伴保護者の私は「ヤフオクで売ったら金になりそうだ」と言ったら、受けつけのお姉ちゃん、卒倒しそうな顔をしていた。まぁ、冗談だとわかってくれたからいいか。本物の声優さんも来ていて、講師として色々と話をしてくれた。そして、「おそ松さん」の台本を借りて、早速その場で会ったばかりの名も知らぬメンバーたちとくじ引きをして、当たったキャラの声当て開始。テレビや雑誌で見たことのあるような学校のスタジオ。設備も本格的で4台のマイクの前でみんな伸び伸びと楽し気に声を当てていた。正直、娘のあんなに明るく楽しそうな表情は見たことはなく、私もワクワクしながら見守っていた。次回、テストに重ならない体験入学にまた行きたいと、申し込みに○を付けていた。

むかしむかし、宇宙戦艦ヤマトの再放送で騒ぎだして、今のアニメや声優の仕事に市民権を与えた年代の自分。当時、声優を志して上京した声優ファンはたくさんいたそうだ。自分も行きたかった。でも、アル中の毒母をひとり置いて好き勝手できる状況ではなく、「大きすぎる夢」は夢のまま立ち消えた。かなり遅くに娘を産んで、その娘が今、スタジオで体験であっても声を当てている姿を見て何とも言えない気持ちになった。多分、この手の学校で、親に隠れて体験に来ている人は数知れないくらいに多いけれど、親が勝手にわが子の名で申し込みしたってのは、ウチだけかと思う。その場で初めて会った「おそ松ファン」と、臆することなく笑顔で話をしている様を見て、申し込んで良かったと思った。講師は「どの親御さんもね、声優になりたいなんて言うとみなさん、反対するんですよ」って言いながら私と目が合ったら、複雑な表情をしてたのが笑えた。

いつもは、ハキハキとした人の陰で黙って首を立てに振るだけが多い娘だったが、「人見知り?それってなんですかぁ?」と、言う勢いで、受動的態度から能動的態度に激変していた姿は親として嬉しかった。本当に。

親としては得意な(でも国立の理系を狙えるほど頭はよくない)数学(計算力)を生かした会計関係に進んで欲しいと思っているが、娘は同じ計算でも工学部に魅力を感じている。でも、勉強は出来ても、運よく資格を取得できたとしても、コミュ力がないと無意味な訳で、声優になれなくてもしばしここでコミュ力を鍛えるのもありなのかなと選択肢の一つにもなりそうな予感もある。でも、お金がないのよねぇ。私立の大学なんて、逆さに振っても鼻血もでねーぞ、私たちはよぉ。

娘は疲れたのか早めに寝た。私に今日貰った「おそ松グッツ」をヤフオクに売られないように隠し持ったまま。今日、楽しくてよかったよな。まだ時間はあるから、色々な所を見学に行って視野を広めような。

で、今日のYou Tubeはちょうど私がアニメアニメって騒いでた時期のもの。残念ながら田舎住まいで、こんなイベントには参加はできなかったけれど。