ブログネタ：今日うれしかったこと【投稿でドットマネーがもらえる！】
菊造が夢に出てきた。既に死んでしまったねこだが彼だけは未だ、その気配を私の元に残していて精神的・肉体的にキツいと思った頃、思いだしたように夢に出てくる。夢の中での私の第一声はいつも同じ「あれ、菊造、生きてたんだ！？」。今回は扉に挟まって困っている状態でのお目見えだった。相変わらずどんくさいなと夢の中で私は菊造の身体をそっと抱きあげ解放してやった。夢の中でも菊造に会えるってことは、今の自分が相当、疲れているのだと夢の中の自分が自覚した。
菊造はこの場合、いつもXファイルでのスカリー的立場である。何でも合衆国政府とエイリアンのせいだと騒ぎ奔走する私モルダーに対して「モルダー、あなた疲れているのよ」とツッコミを入れに来ている気がする。夢の中で自分が今、かなりしんどい状況にあることを自覚した。菊造は黒くて長い尻尾の先を器用に90度近くに曲げ私の足にすり寄り何かを伝える。顔を上げると大好きな俳優の堤真一さんがいた。本物なんて見たことはないが、夢に出てきたのも初めてで緊張した。SPのテレビシリーズも劇場版もテレビスペシャルDVDとBlu-rayも又吉さんの「火花」の朗読CDもちゃんと正規版を買ったから、お礼の一環で夢に出てきてくれたのかもしれない。
彼には一人娘がいる。彼は私の前で生まれてまだ数年も経たないわが子の自慢話を身振り手振りで始めた。滑稽なくらいに親バカ全開モードだった。彼を俳優と夢の中で認知していた私は、ある程度の彼の話を聴いたのち、今度は無理やり発言権を奪うと今の今まで誰にも言えなかった本音を彼にぶつけた。「私も亭主も娘も常に何万・何十万にひとり的な病や障害、時にいいことで国のトップに立ったことも多々あったけど、私たちは特別なんて望んでなんていやしない。たった一人しかいないやっと高校生になったばかりの娘に、誰が何を試そうとしてるんだろう。そのうち骨髄移植なんて考える時とか来ちゃうのかな？自分のオンボロな身体から使えるパーツがあれば、骨髄だけでなく何でも欲しいだけ娘にくれてやるけど、腎臓も肝臓も他の臓器も使えるものなんて皆無に近いんだよ。悔しくて悔しくて悔しくて！！」彼は私のそばまで顔を近づけ話を聴いてくれた。
彼はテレビでも見て気晴らししたらいいよって、自分たち役者ってのはそんな役立ち方もしているはずだからというと去っていった。彼が勧めたテレビを見ると、SPに出ていた四係全員がコント番組に出て騒いでいた。岡田君が着ぐるみを着たり、SPのありえない設定でのお笑い仕様に思わず笑ってしまった。笑いながらも全身の気怠さと嫌な熱さで目覚めたのは早朝4時。と、言うか1時くらいから小刻みに寝ては起きてを繰り返していた。昨日の朝まで娘の体温を頻繁に計っていた体温計を手にして計測したら37度を軽く超えていた。
昨日……強引に昼に仕事を切り上げ合流した亭主と、チワワ奥から受け取ったおにぎりを手に帰宅したのは夜9時を過ぎていた。これと言った会話もなく、私たちはそれをペットボトルの「お～い、お茶」で胃に流し込んだ。この星の住人たちは……いや、日本人ってどんな艱難辛苦に遭遇してもこの「お～い、お茶」と「おにぎり」を手にすると落ち着く習性があるのだと実感した。私はこの日、初めての食事だった。
娘の入院保証人をお願いして快諾してくれたチワワ奥のお宅に遅くにお邪魔して、サインと印鑑を貰った。娘が小さなころからチワワ家家族には頭が上がらないくらいに世話になり続けている。障害を持った娘が高校生にまでなれたのは、このチワワ家を外しては語れない。単なる一枚の用紙がサインを頂いた瞬間、重みを増した気がした。
何とかこれ以上、重症化しないようにと願う。今度は「回復する側」に行きたいと願う。たかが夢だったが元気を貰えた。嬉しかった。今日から新たな闘いが増えた。
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