怖い体験したことある? ブログネタ:怖い体験したことある?

高校出て毒母から離れて一人暮らしを始めて間もなくのこと。

帰宅してドアを開けたら足元に茶封筒が落ちていた。ドアに新聞受け口が付いていて、郵便物もそこに入るんで見た瞬間「何か来た」ぐらいにしか思っていなかった。北海道の内陸で1月中旬。早々に扉を閉めストーブ点火して冷え切った部屋を暖める。30分はコートを脱げない。

やっと暖まった部屋で、改めてその封筒を見る。妙に厚みがあって中身が気になる。宛名は細書きマジックで手書き(字は失礼ながら上手ではなかった)、確かに正確に住所も私の名も書かれているが、裏を含めどこを見ても差し出し人の名やそれを想像できるものが何一つ書かれてはいなかった。確かに数人の友人にはここへ転居して新生活を始めたことを知らせてはいたが、そのどの知人にも、この筆跡に該当する者はいない。消印を見るが潰れていて読み取ることができない。手の感触に固いものは感じられないのが救いな気がした。開封して刃物じゃシャレにならないし。恐る恐る封筒を開ける。中から出てきたのは……

なんと!地味目の女性用の肌色のパンスト36足だった。

手紙などメッセージを探すが、何もなくただパンストが中から湧いて出てくる状況に私は大いに困惑した。それから親を含めていとこや友人知人に至る思い当たる人すべてに電話をして、送り主を探したが30年を経た今も誰が送ってきたものかはわからずにいる。

すべてが包装されたままで、開封された形跡もなくイタズラされた様子もない。社会人になって毎日、使うべきモノとなったパンスト。出どころに拘らず使えばいいのにと友人は言ったが……ついに私はそれを穿くことは一度もなかった。なぜなら、その送られてきたパンストのサイズは36足全てがMサイズでL~LLサイズの私には穿くことができなかったからだ。36足って中途半端な数で、外側の大きな袋から出されて、中の小袋で36足。それもちゃんと定形外料金を支払い私の自宅へ送ってくれたほどの労を負ったにも関わらず、肝心の私のサイズをガン無視してのMサイズってのが今も解決できずにいる。当時、一人暮らしだったから、本当に怖かった。36足もMサイズを送っての嫌がらせならば、正直、今だから言うが確かに精神的にはダメージはあった。