お正月太りした?【投稿でドットマネーがもらえる!】 ブログネタ:お正月太りした?【投稿でドットマネーがもらえる!】

太ったと思う。で、今日、見知らぬ他人に遠回しにそれを言われた。

娘は冬休みの膨大な宿題を終え、慰労を兼ねて予約していたすすきのの某カラオケルームへ行った。部屋すべてがV6仕様となっていて、入室した瞬間から娘と大いに盛り上がった。この日の星占いはあまり良くなかったが、気にせず娘と騒ぐまくった。


壁一面にはメンバーの写真が貼られていて、私は岡田君の顔を触りまくった。画像は壁に写しだされたプロジェクター画面。ここにコンサート動画なども出て最高の気分になった。この部屋、予約を入れるのにかなり時間がかかったけど、その価値はあったと娘とご満悦だった。

私たちにとってはあっという間の2時間も過ぎて、部屋を出てから循環化された市電に初めて乗ることにした。あっ、札幌ではこんな市電も走ってる。(初音ミク)


これではないけれど、娘と市電に乗った。今まで軌道がなかった場所に駅まで出来て、娘も私も今更ながらに盛り上がって乗っていた。

さて、私の隣には分厚いコートを着た私と同等の大きさのおじさんが座っていた。しばらくしておじさんは下車した。ぽっかりと空いた席。おじさんのいた席は端っこ。空席の前には数人が吊革につかまり揺られている。誰かが座るのかと思っていたら、私の目の前のおばさん(60代以上のご婦人)が、持っていた大きな袋を席に放るように置いた。中は外からも丸見えの食パンが二斤入っている。「座るのか?」と誰もが思っていたが、おばさんは一向に座る気配がない。混みあった市電の座席の一つは食パン二斤が陣取っていた。座りたい人もいるだろうに……ただでさえ気がかりになってきた私は、何となく嫌な感じがして周囲を見回した。「げっ!」デブの私の隣に食パン二斤。途中から乗車してきた多くの人からは、これはデブの私の所有物であり、傍若無人に己の食欲のために、大切なパンのために座席を占有しているとしか見えてはいなかったようだった。事情の知らない人たちの視線が容赦なく刺さる。私は意を決しておばさんに話し掛けた。
「この座席、座らないのなら袋をどけていただけませんか?座れない方もたくさんいらっしゃるようなので」
その言葉が自分に向けられていると理解するまで、おばさんにはしばしの時間が掛かった。そして、私の視線が自分から動かないと知ると、見る見るうちに顔色が変わってきた。(本当に人間の顔色ってあんなに変化するんだと驚いたが)
「私のことなの?」
「ええ、そうです。このパンの袋のことを言ってるんですよ」
他人にここまではっきりと物事を指摘されたことなどなかったのかも知れない。おばさんはカメレオンのようにまた顔色が変わった。
「いいじゃない、私が座る代わりに置いているんだから」
「立っている方々を見てもそれを言えますか?」
このやり取りを見て、娘の顔色も変わってきている。予想外の出来事に娘もかなり動揺しているようだった。カメレオンには程遠かったが……
「あのね、あなたがいて狭いから、私が座れないの」
おばさんは言葉で勝てないと知るや否や、「人格攻撃」ならぬ「体格攻撃」を開始してきたのだ。立ち上がろうとする私を娘が止める。座ったまま私はわざと失礼に顎をしゃくり
「とにかくそれをどけなさい」
と、命令した。おばさんはしぶしぶ袋をどける。と、同時に私はその空間に移動して座り、娘に私の横に詰めるように言った。娘が詰めると完璧な一人分の席が空いた。パンの袋を持ったおばさんはプルプルと震えている。周囲の客は私とおばさんのやり取りをすべて息を凝らして見て聞いていた。開いた席は、顔色の悪い女性が
「ここ、いいですか?」
と尋ねた上で座った。おばさんはイライラしながらも意地もあったのか、私を睨んだまま目の前に立っていたが、他の乗客がおばさんをジロジロ見だして最後は不満げな一瞥を私にくれて下車した。開いた席に座った女性はその後。
「ありがとうございました。座れてたすかりました」
と、笑顔で言って降りていった。

パンは高級店のものだった。おばさんにとっては自分よりも大切な物だったのかもしれない。が、他の客を立たせてまでのパンなんておかしいだろうと今も私は思う。

身体がでかくて強面ならば、それを有効利用もできる。でも、私は好戦的な訳ではない。これからも試される大地の竹内力は、あんな無礼なおばさんに物申すと思う。


私、座席二人分なんて、使かわねーからっ!!


ブログでドットマネーを稼ぐ