ナンバー1映画教えて ブログネタ:ナンバー1映画教えて

同じ映画を何度もお金払ってまで映画館へ足を運んで観たのは、岡田君主演の『SP』だけだった。テレビでのON AIRもろくに観てはいなかったのに、映画の宣伝で何度もテレビで岡田君を見ているうちに好きになって。アイドルがスタントマンを利用しての作品ではなく、彼自身が身体を作りこんでSP制作に挑んだと聞いて、今の若いモンでもこんなに気骨のある人がいるのだと感動したもんだ。で、現在に至っている。

娘は昨日から冬休みに入ったので、昨日今日と映画館へ足を運んだ。昨日は「海難1890」を、そして今日は「杉原千畝」を観た。宿題のレポートに必要があってこのチョイスだったが、娘はどちらも興味深く観てくれて嬉しかった。

最近、日本人自身が自国を悪くしか捉えず、悪意に満ちた面ばかりを強調して報道していることを感じていたが、この二つも史実に基づいた事実であって娘にはいつか伝えたいと思っていたので、ちょうどよかった。反省も行いを振り返ることも大切だが、こんなにも誇れる日本人もいたのだと知る機会を得られて嬉しかった。

しかし、二日にわたって同じ映画館へ通う中、娘は毎回、同じポスターの前に立ち止まって難しい顔をし続けていた。これ。


娘はNEWSのファンで原作者である加藤シゲアキさんの本を全て読破している。やっぱ、興味あるんだなって思っていたが、今日になって思わぬ言葉が娘の口からこぼれ出た。
「これ、絶対におかしいよ。」
自信満々の娘の言葉に、じっとそれを見つめたがわからない……娘に頭を下げて答えを聞いた。



「あっ、これ“札”じゃねぇ、“礼”じゃん……」
誰か教えてやれる人間はいなかったんだろうか。これじゃ、公開処刑だろうに。彼が可哀想なんで、早くこれを何とかしてあげて欲しいと、漢字の苦手な私は他人ごとと笑えず切に思った。

どちらの作品も私の年齢から上の方々で満員状態で、早めに席を押さえていてよかったと思った。公立が休みに入ったら混みあうので連チャンだったけど、観ておいて本当に良かった。「海難1890」は泣けた。ただ、残念だったのが、自分よりもはるかに年齢の上な人たちが始まると同時に耳障りなぐらいのイビキで熟睡し始めたこと。10分は我慢した。でも、どんなにいいシーンもイビキとの音声多重では作品の良さは半減どころか怒りしか湧かなくなっていた。私の真後ろのおばさん三人組のひとりだったんで、暗闇の中、竹内力似の私は思い切り振り返ると、同伴者をにらみつけ、思わず顎で「その騒音の元を何とかせい!」との意味を込めて顎をしゃくった。年上相手に失礼とも思ったが、私は高い金払って時間をかけて他人のイビキを聞きに来た訳ではない。同伴のおばさんは、私の意図を悟ってすぐにイビキの元に肘鉄をくらわしていた。

あと、どうちらも共通だったんだけれど、作品が終わってエンドロールが流れると同時に、「さぁ、何か飲まない?」なんて話をしながらそそくさと出ていく者が本当に多かったのが残念だった。エンドロール終了までが作品じゃないのか?みんながションベン近い訳でもないみたいだし、あれは失礼の極みだと思ったな。「海難…」に関してはエンドロール後に、トルコの現大統領がカメラの前で直々にコメントを出していたんだよね。日本じゃ一国の首相がそんなこと、絶対にしないだろうね。それだけトルコでは思い入れのある作品であり、内容だったと思うんだけどね。今日も「杉原千畝」も半分近くが作品終了と同時に出ていってしまった。でも、最後まで観ていた(エンドロールが終わるまで、本物の杉原さん本人やご家族との思い出深い写真がたくさん映しだされた。作品にかかわる写真ばかりで、作品が史実に忠実であることの証明にもなったのかもしれない。ああいう人に限って、言い争いになると
「俺の(私の)話を最後まで聞けっ!!」
って怒るんだよな。よわっちゃうよな、ホント。