家でのベストポジションは? ブログネタ:家でのベストポジションは?

去年のお盆前日の昼下がり。クソ暑い日だった。

リビングには毒母が設置しているソファーがあって、その椅子の下にべたりと尻をつけ座りPCを操る。これが私のポジションとなってる。で、この場所は本当に普通なんだが、ここへ移動する際に私は右足の小指をソファーの角に思い切りぶつけてしまった。
「ぐえっ!」
時間も思考も動きも全てが停止した。生き生きと躍動を感じるのは、ぶつけた足の小指だけだ。それも激痛。顔をしかめながら視線を落とせば、そこにはあり得ない方向に小指が向いていた。ヤバイぞ、ヤバイ!娘がこの指を見たらパニくるかも。顔を笑顔に戻しながら、私はそのありえない方向に向いた指を自力で元に戻した。かなり痛かったが娘に向けた中国雑技団のような笑顔は絶やさなかった。

今までも随分とこの指をぶつけたが、今回のような痛みはなかった。で、指は次第に腫れてきた。
「お母さん、病院に行った方がいいよ」
娘は母が思うよりもずっと大人だった。母親の異変を冷静に観ながら、病院を拒否る母に
「明日からお盆休みで病院困るんじゃない?今日ならかかりつけの少し遠い○○整形に行けばいいと思う。」
とアドバイスしてくれた。そんな娘に付き添われ私は引っ越しして遠くなったかかりつけの整形へ行った。
「えっ、自分で向き変えちゃったのぉ!?」
イケメン先生は心配よりも呆れたように私に言った。指の向きが変わってしまったのはぶつけた勢いで脱臼してしまったのが原因だが、私の強引な行為が脱臼した指を戻してしまったと聞かされた。おばさんの強引さに医師は苦笑していた。
指は見事に骨折していて、その場で私はギプス固定されて、お盆明けたら来てくれと言われた。
小指は翌日には通常の倍以上腫れあがり、紫色になってしまった。交通事故時買ったマイ松葉杖が大活躍してくれた。その後、雪が舞い散る頃までリハビリを続け私は何とか冬を迎えた。

で、昨日のこと。
ちょうど1年前の状況と同じ状態で私は再び、同じ指をソファーの角に思い切りぶつけた。痛すぎて呼吸と言葉が止まった。絶対にヤバイと思ったが取りあえず自分の中では「なかったこと」にした。30日のコンサート、さすがにギプス固定に松葉杖はしんどいと思ったからだ。

で、ついさっき。歩きにくさを感じて、見ないようにしていた指を見た。左の健全な小指の1.5倍ほど腫れていた。去年ほどにはなっていなから骨折まではいってないのかもしれないけれど、明らかに普通ではないことはわかる。

この話で私が伝えたいことは、私は絶えず怪我や病気をしているということと、こんな目にあったも守りたい居場所があるということなんだろうか?と自問自答してみる。(笑)
腫れた小指を見ながら、私は今日もこの場所を死守している。