趣味のひとつに『消しゴムはんこ』彫りがあります。
最初は娘を喜ばせるためにと、小中学校と図画工作2以上貰ったことのない私が、消しゴムと彫刻刀を持って四苦八苦が、全ての始まりでした。その頃はもっぱら「たまごっち」キャラばかり。娘が喜んでくれるので、学校の先生の似顔絵なども彫り始めました。
その後、マイブームも去って、消しゴムはんこの道具一式は押入れの奥深くへと。
そう、復活のきっかけは彼、岡田くん。『永遠の0』の岡田くんをどうしても掘って…
…もとい、彫ってみたくなりました。
そこへいくまでカラスやらネコやら彫ってみて、勘が戻った頃に挑戦。




その後、目の調子が悪くて中断したものの、ちべた店長との出会いが再び彫り彫りの世界へ舞い戻るきっかけとなりました。
今回はちべた店長の作品から、事後承諾をむしり取っての挑戦です。



もう、彼女の作品と出会ってからは、病気なんて二の次になった気がします。
自分の上手い下手なんて話よりも、病気の自分をここまで突き動かす作品や人と出会えたことが、今は嬉しいです。ありがとうございます、ちべた店長。



う~ん、ここでいい話でしめようかとも思ったけど、せっかくなんで、でも、この場にそぐわぬネタを一つ投下。
私たち夫婦は某寺院で結婚式をあげた。信仰心云々よりも、死んだらお寺で世話になるんだし、だったら結婚式もお寺でやろうと言う、今振り返るとお寺さんには申し訳のない安易さだった。
お寺での挙式は指輪の交換もあれば、念珠(数珠)の交換もある。
お寺での挙式を選ぶ者があまりいないせいか(お寺での挙式可能の知名度が低すぎるのかも知れない)、お寺ではくそ忙しい時期にも関わらず、私たち夫婦の結婚式を寺の威信と総力を掛け素晴らいものにしてくれた。
その時、控室で私の従姉妹が写真を撮らせてと言い、私は祝儀に比例した笑顔を向けた。そして、挙式は滞りなく済んだ。と、思っていた。
何年か後、その従姉妹と何かの話をしていた時のことだった。
「あの時、私、写真撮ったでしょう?」
「うん。自分で写せないから助かったわぁ」
「でね、実はあの写真の中で一枚、渡してないのがあったんだよね」
「相当、ブスに写ってた?」
おどける私に反比例して、従姉妹の表情は暗く沈む。
「あのね……お寺でね。いないはずの人が写ってたんだ。それでね、気になって送ったの」
「送ったってどこに?」
「テレビの心霊番組に」
「……」
結婚式の思い出話に花が咲くかと思っていたのが、一転、奇妙な展開になって来た。
「で、その写真、どうなったの?」
私は思わず身を乗り出す。
「えっとね、霊能者って人が“間違いなく心霊写真”だって断言してたよっ!」
おいっ!
「大丈夫。ちゃんとお祓いもしてくれたし(番組内で)、あっ、○○ちゃん(私の名前)の目にはちゃんと黒い線を入れて、誰か分からなくしてあったから」

今気付いたが、今日は結婚式を挙げた日だ。

写真はさして気にならないが、従姉妹が私の写真でテレビ局からいくら謝礼をもらったかは大いに気になるところである。