以前ボクは、車イスの障がい者のお手伝いをして、その方に叱られたことがあります。
その方が突然に、
「あいたたたたたたた、、何やってくれんねん、、、あーーーいたたたたた、、、」と。
最初は何が起こったのか全く理解できなかったのですが、どうも、「足を持ってくれ」と言われたのを、「はい」と言って足を上げたんですが、あげ方が高すぎて、それが原因だったみたいです。
ボクは善意のつもりでお手伝いしたのですが、それ以来、家族以外の方のお手伝いをするのはやめました。何が起こるかわからない。知識のない人が、中途半端に善意で手を貸したら、かえって危険なことになりかねない。
実はボクも家族が車イスを使っているので、多少は知識があったつもりなのですが、やはり、他人の場合は、障がいの中身やその人の体調など、全くわかりませんので、中途半端にカラダをさわったり、車イスを押したりしたら、万一の事故の時には責任が取れません。
例えば、段差。
健常の人ならなんの障害も感じないと思いますが、車イスの場合は注意が必要です。
段差が1cmくらいなら、少しスピードを落とせばなんとかなりますが、約3cm以上になると、そのまま前に進むと、車イスが前に傾くので、乗っている人は恐怖を感じるようになります。
これを避けるためには、段差の手前で一旦180°向きを変え、後ろから段を降りるようにしなければなりません。
そしてその後向きを変えて、前向きに押していきます。
たったこれだけのことですが、知っていると知らないとではまったく違います。しかしこれも家族だからできることであって、もし他人だったら、万一の事故の時には責任問題になります。
こういうことで、家族の介助はできますが、他人の介助はできません。
で、クレーマー主さんは、このことはご存知ないのでしょうか?
もし他人に介助を頼んで、万一事故に遭われても、誰にもクレームを言われないのでしょうか?
ボクも家族に障がい者がいますから、みんながバリアなく外出できる世の中を望んでいます。
ただ、介助する側はそれなりの知識と技量が必要ですし、ましてや責任をどうするのか?
ここの問題はなかなかハードルが高いと思います。
ただ、そういう世の中であることを百も承知で、批判も覚悟で、命がけで街に凸撃されて、社会に警鐘を鳴らされていることは、敬意を表すべきかもしれません。
ただ、介助する側にはする側の都合もありますので、そこら辺はよくよくコミュニケーションを取りながら仲良くやっていければと思います。
思い返せば、鉄道の駅のエレベーターやホームドアなど、最近では少しずつ整備されてきましたが、これも何十年越しの仕事でしたね。
これから超高齢化社会になることは必然ですし、少しの段差や急なスロープも、車イスやシニアカーの人には事故につながりかねません。
クレーム主さんの思いが社会に共有されて、みんなが仲良く暮らせるような社会になればと思います。
そのためにはお互いにコミュニケーションが大事です。