昔から雨は嫌いだった。

雨が嫌いというより、傘が嫌いなのかもしれない。

雨合羽をきていた子供の頃は楽しかった覚えがあるから、やはり傘なのだろう。

でも雨の後の清浄な空気とか、水溜まりに映る空とか大好きだ。

虹が架かった空も何時もより鮮やかにうつる緑も。


ただ今は鉛色の空と肌寒く冷え込む空気が気持ちをダウンさせる。
そして枷のように右腕にかかる傘が余計に気持ちを重くさせる。


早く、晴れに。
晴れた空を誰か連れてきてほしい。