今朝のじゃかるた新聞に、幸福の国ブータンの精神科医が日本で講演した内容が書かれていました。
ようは、物質で得られる幸福には限界があるんだ、という話のようです。
インドネシアも最低賃金を今の2倍にしろ、派遣、アウトソーシングを原則廃止せよ、なんて労働団体が暴走しておりますが、彼らの求めているものはそれによって得られる労働者の賃金、そしてそれを消費して得られる物的幸福です。
確かに彼らの賃金、生活水準はお世辞にも高いとは言えず、川沿いにはバラック小屋が立ち並んでいるのはこの国の現状として事実です。
しかし、彼らの姿がみすぼらしいかと言われると、結構その状況でも楽しみを持って笑って暮らしてるのです。
パンツ一丁で駆け回っている子どもたちの顔は一様に笑顔で、彼らは物的により恵まれた日本の子どもたちより何倍も楽しそうに見えます。
仕事柄地方にも出掛けておりますが、その中で印象深かったエピソードがあります。
とある工場での作業風景を見させて戴き、テストにも協力して戴いて、帰り間際にお礼も込めて作業員の方々にロゴ入りの帽子をプレゼントしました。
その瞬間彼らは喜び大爆発、ある者は帽子を被り、ある者は帽子を掲げ大歓声を上げて駆けずり回ってました。
当時は「この程度のものでこんなに喜ぶなんて、安いもんだなぁ」なんて思っていましたが、よくよく考えれば、どんなものであっても素直に喜びが爆発するのって、彼らはきっと我々より幸せなんだろうなぁとも思えたのです。
彼らの顔を見ていると、冒頭紹介の講話の意味が見えてくるような気がします。
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