ここ数日、暖かい日が続いている。寒さが和らぎ、久しぶりに暖房を使わなくても快適に過ごせた。冬の終わりが見えてきたようで、気分も軽やかだ。このまま春になってくれたらいいのに……そう思っていたが、天気予報によると来週はまた寒さが戻るらしい。少し残念だけど、春が近づいていることは間違いない。

 

それでも、今日の私は、この貴重な暖かさを最大限に楽しむことに決めた。日中は、かねてからの計画通り、少し長めのお散歩に出かけることにしたのだ。

 

最近、どうも運動不足が気になっていた。それに、冬の間に蓄えてしまった脂肪を少しでも燃焼させたいという切実な願いもあった。目的地は特に決めず、気の向くままに歩くことにした。

 

歩き始めてしばらくすると、心地よい春の風が頬を撫でる。薄手の長袖一枚でちょうどいい、そんな穏やかな陽気の中を歩いていると、心も体も軽くなっていく。

 

普段は車で通り過ぎてしまう道も、歩いてみると新しい発見があるものだ。可愛らしい花を咲かせた小さな花壇、陽だまりの中で気持ちよさそうに昼寝をしている猫、そして、何よりも私の心を惹きつけたのは、道の脇に停まっていた一台のキッチンカーだった。

 

そこでは、なんとも香ばしい匂いを漂わせながら、熱々のホットドッグが売られていたのだ。ダイエット中だということは、すっかり頭の中から消え去っていた。

 

結局、ホットドッグを一つ買ってしまった。手渡されたホットドッグは、想像をはるかに超える美味しさだった。外はカリッと、中はジューシーなソーセージ。口の中に広がる肉汁と、香ばしいパンのハーモニー。暖かいような、少し寒いような、そんな絶妙な気温の中、心地よい風を感じながら食べるホットドッグは、まさに至福の味だった。

 

ホットドッグをぺろりと平らげ、再び歩き始めた私。すると、今度は可愛らしいお団子の販売カーが目に飛び込んできた。3月といえばひな祭り。ショーケースの中には、色とりどりのお団子が並んでいる。

 

またしても、私は誘惑に負けてしまった。ピンク、白、緑の三色団子は、見た目も可愛らしく、口に入れると優しい甘さが広がる。ああ、本当に幸せだ。

 

美味しいものを食べ、心地よい風を感じながら歩く。こんなにも幸せな時間があっていいのだろうか。心も体も満たされ、最高の気分で家路についた私。しかし、現実というものは、常に甘い顔を見せてくれるわけではない。

 

家に帰り、恐る恐る体重計に乗ってみると、そこには見事に増量した数字が表示されていたのだ。ああ、これがいわゆる「幸せ太り」というやつか。

 

まあ、たまにはいいだろう。ダイエットは、また明日から頑張ることにしよう。そう心に誓い、私は今日という最高に幸せな一日を締めくくった。