ロシアから砲撃、その証拠写真を米国が公表し、圧力を強める


米国務省は27日、ロシア部隊が同国領内からウクライナ軍の拠点に砲撃を行った証拠として、両国国境付近の複数の衛星写真を公表しました。
米情報機関が入手した写真としています。


米国は、ロシアによる親ロシア派武装勢力へのより強力な武器供与などを懸念しており、写真公表で対ロシア圧力を強めたとみられます。


ロシアのラブロフ外相は28日の記者会見で、欧州安保協力機構(OSCE)と共有して、国境地帯の調査をすすめることが必要との考えを示しました。
写真の真偽は評価しませんでした。


発表による写真は21~26日に撮影し、このうち25~26日の写真には、ロシア側にあるロケット砲の発射現場付近に、多数の砲弾が北東に発射された痕跡がみられ、延長線上のウクライナ側の軍施設周辺に着弾した様子が写っているとしています。


ラブロフ氏は会見で、ウクライナ東部で撃墜されたマレーシア航空機の調査は、客観的にで公正に行われるよう期待すると述べています。


また、ウクライナ危機をめぐり、発動された欧米などによる対ロシア制裁は「無視できない」としましたが、対抗措置は取らないとも述べました。
熱中症の危険裏付け
75歳以上は20代の約3倍の危険が


75歳以上の高齢者は体温を感知する機能が衰えて発汗しにくくなるため、熱が体にこもり、体温の上昇幅が20代の2~3倍程度となるという研究結果を30日までに、名古屋工業大大学院の平田晃正准教授(医用工学)のグループがまとめました。


高齢者が熱中症になりやすいことを裏付けるデータで、平田准教授は「高齢者は体温上昇に気づきにくい。気づいた時は既に想像以上に上がっており、周囲の気配りが大切だ」と注意を呼びかけています。


研究グループは、75歳以上の高齢者が運動とした時の体温変化や発汗について調べたカナダや日本のデータを利用し、気温と体温上昇の関係を示す数式を作成し、数式を基にスーパーコンピューターでシミュレーションしました。


その結果、気温35度、湿度60%の状態に90分間いた場合、22歳の若者は体温が0.24度上昇したのに対し、高齢者は0.83度と3倍以上で、37.5度では若者が0.46度、高齢者は0.95度でした。


若者は直ぐ汗をかきましたが、高齢者は15分以上たってから発汗、量も少なめでした。



アメリカ、対ロシア制裁強化
EUと連携、基幹産業を標的


オバマ米大統領は29日、ロシアがマレーシア航空機撃墜後もウクライナ東部の親ロシア派への支援を続けているとして、ロシアに対する経済制裁を強化すると発表しました。


欧州連合(EU)も同日、本格的な経済制裁発動で合意し、30日には個人や企業、団体を対象にした在欲資産凍結の追加制裁を発動します。
米欧は連携してプーチン政権への圧力を強めました。


撃墜事件で親ロ派武装勢力がミサイルを撃ったとの見方を強める米欧は、基幹産業であるエネルギーと防衛、金融分野を標的に、ロシアに冷戦終結後もっとも重い制裁を発動しました。


ロシアによるウクライナ南部クリミアの編入で亀裂が入った米欧とロシアの関係はさらに溝が深まりました。


オバマ大統領は、EUと米国が歩調を合わせたことを強調し、安定化に向け行動しなければ「ロシアの損失はさらに膨らむことになる」と警告しました。


これに対してロシア外務省は30日、米国の経済制裁強化について「米ロ関係をいっそう複雑にする」と批判する声明を発表しました。
報復の制裁には言及していませんが「米ロ両国の協定が決定的な役割を果たす国際問題にも、極めて都合の悪い状況を生む」の指摘しました。


米政府が制裁対象としたのはVTB銀行、モスクワ銀行、ロシア農業銀行の政府系3金融機関と、国営軍需企業の統一造船。
3行には米国人との一定の取引を禁じ、統一造船に対しては米国内の資産を凍結し、米国との取引を禁止しました。


EUの追加制裁は、プーチン政権に近い企業関係者4人を含む個人8人と三つの企業、団体が対象です。
ロシア政府が50%以上出資する銀行が新規に発行する債券や株式を欧州で購入することの禁止などを盛り込んだ本格的な経済制裁は、31日付けで発動の見通しです。