こんにちは。FXスキャル編集部の寺崎です。
FXのチャートを見ながら、こんなふうに迷ったことはありませんか。
「今は上昇トレンドなのか、それとも下降トレンドなのか」
「高値と安値を見ることが大切なのは分かるけれど、どこを基準にすればよいのか分からない」
私もチャートを見始めた頃は、目についた高値と安値を追いかけるばかりで、相場の大きな流れをうまく整理できませんでした。
特に1分足や5分足では、小さな上下動が何度も発生します。
すべての値動きをトレンドの変化として考えてしまうと、買いと売りの判断が頻繁に入れ替わってしまいます。
そこで今回は、高値と安値の流れをチャート上で見やすくしてくれるMT4用インジケーター「TradingLabsID - ERL」を取り上げます。
今回のポイント
TradingLabsID - ERLは、買いや売りを直接知らせるサインツールではありません。高値と安値の位置関係から、現在の相場環境を整理するための補助ツールです。
高値と安値を見てもトレンドが分からない
チャートのどこを高値・安値と考えるべき?
FXのトレンドを見分ける基本として、よく説明されるのが「高値と安値の切り上げ、切り下げ」です。
高値と安値が切り上がっていれば上昇トレンド、高値と安値が切り下がっていれば下降トレンドと考えます。
言葉で聞くと簡単そうですが、実際のチャートには大小さまざまな波があります。
少し上昇しただけの場所も高値に見えますし、わずかに下落した場所も安値に見えます。
そのため、自分の都合に合わせて高値と安値を選んでしまうことがあります。
買いたいときには上昇トレンドに見え、売りたいときには下降トレンドに見える。
このような状態では、同じチャートを見ても判断が安定しません。
短期足では小さな値動きに迷いやすい
1分足や5分足などの短期足では、小さな反発と下落が何度も繰り返されます。
直近のローソク足だけを見ると上昇しているようでも、少し広い範囲を見ると大きな下降トレンドの途中だった、ということも珍しくありません。
トレンドを判断するときは、すべての細かな値動きを追うのではなく、相場の波として意識されやすい高値と安値を見つける必要があります。
TradingLabsID - ERLは、その作業を助けてくれるインジケーターです。
そこでTradingLabsID - ERLを表示してみました
目立つ高値と安値を自動で見つけてくれる
TradingLabsID - ERLをMT4のチャートへ適用すると、一定の条件を満たしたスイング高値とスイング安値が自動で検出されます。
そして、高値と安値の位置関係に応じて、HH、HL、LH、LLというラベルが表示されます。
最初は英字が並んでいるため、少し難しそうに感じるかもしれません。
しかし、意味を日本語に置き換えると、それほど複雑ではありません。
- HHは、前回より高い高値
- HLは、前回より高い安値
- LHは、前回より低い高値
- LLは、前回より低い安値
この4つを覚えると、高値と安値がどちらへ動いているのか整理しやすくなります。
短い水平ラインで注目価格を確認できる
検出された高値と安値には、短い水平ラインも表示されます。
過去の高値や安値は、多くのトレーダーが意識しやすい場所です。
価格が再び近づいたときに反応したり、その水準を抜けたことで値動きが強くなったりする場合があります。
TradingLabsID - ERLを使えば、毎回すべての高値と安値へ手作業でラインを引かなくても、注目する候補を確認できます。
ただし、表示されたラインが必ずサポートやレジスタンスとして機能するわけではありません。
あくまでも、チャートを見るときの基準として利用します。
最初に覚えたい4つのラベル
HHとHLが続いたら上昇の流れ
HHは前回より高い高値、HLは前回より高い安値です。
チャート上でHHとHLが交互に続いていれば、高値だけでなく安値も切り上がっていることになります。
これは、価格が一時的に下落しても前回安値までは戻らず、より高い位置から再び買われている状態です。
上昇トレンドの基本
HHとHLが続いているときは、売りよりも買いを検討しやすい相場環境です。ただし、HHが出た直後に高値を追いかけるのではなく、押し目を待つことが大切です。
上昇しているからといって、どこから買ってもよいわけではありません。
価格が大きく上昇した後ではなく、いったん下落してHLを作る可能性のある場所を待つことで、高値づかみを減らしやすくなります。
LHとLLが続いたら下降の流れ
LHは前回より低い高値、LLは前回より低い安値です。
LHとLLが交互に続いていれば、高値と安値がともに切り下がっているため、下降トレンドと考えやすくなります。
価格が一時的に上昇しても前回高値を超えられず、より低い場所から再び売られている状態です。
下降トレンドの基本
LHとLLが続いているときは、買いよりも売りを検討しやすい相場環境です。安値を更新した直後に売るのではなく、戻りを待ってから判断します。
LLが表示されたからといって、すぐに売ると安値づかみになることがあります。
価格がいったん戻り、LHを形成しそうな場所で上昇が止まるかを確認することがポイントです。
4つの英字を日本語で考えると分かりやすい
英字の意味を一度に覚えるのが難しい場合は、最初からすべて暗記する必要はありません。
まずは、HHとHLは「上方向」、LHとLLは「下方向」と大まかに分けてみましょう。
慣れてきたら、高値と安値のどちらが更新されたのかを詳しく見るようにします。
ラベルを見た瞬間に売買を決めるのではなく、「今は高値と安値がどちらへ動いているのか」を考えるために使うことが大切です。
実際に使って感じた一番のメリット
なんとなくではなく高値・安値で判断できる
TradingLabsID - ERLを表示するメリットは、感覚だけでトレンドを決めにくくなることです。
ローソク足が数本上昇したから上昇トレンド、数本下落したから下降トレンドと考えるのではなく、高値と安値の位置関係を確認できます。
もちろん、インジケーターの判断が絶対に正しいわけではありません。
それでも、自分の気分やポジションに合わせて相場の見方を変えてしまうことを防ぐ、一つの基準になります。
押し目買いと戻り売りの方向を整理しやすい
上昇トレンドでは押し目買い、下降トレンドでは戻り売りが基本といわれます。
しかし、トレンド方向が分からなければ、押し目なのか戻りなのかも判断できません。
HHとHLが続いているなら買い目線、LHとLLが続いているなら売り目線というように、最初に方向を整理しておくと、余計なエントリーを減らしやすくなります。
チャートへラインを引く手間を減らせる
複数の通貨ペアや時間足を確認していると、高値と安値へ毎回ラインを引く作業は意外と負担になります。
TradingLabsID - ERLでは、スイングとして検出された場所へ自動でラインが表示されます。
分析時間を短縮しながら、どの価格に注目すればよいのか確認できる点は便利だと感じました。
「Sweep」が出たら逆張りのチャンス?
Sweepは過去の高値・安値を一時的に抜いた動き
TradingLabsID - ERLには、HH、HL、LH、LLのほかに「Sweep」という表示があります。
Sweepとは、価格が過去の高値や安値を一時的に抜いた後、その水準の内側へ戻るような動きです。
たとえば、過去の高値を上抜けたにもかかわらず、ローソク足が押し戻されて終了した場合は、上方向へのブレイクが失敗した可能性があります。
反対に、過去の安値を下抜けた後に買い戻された場合は、下方向へのブレイクが失敗した可能性があります。
表示後に必ず反転するわけではない
Sweepを見ると、「ここから逆張りすればよいのでは」と考えたくなります。
ところが、過去の高値や安値を一度抜いた後、そのまま同じ方向へ価格が進むこともあります。
Sweepはトレンド転換を確定するサインではなく、反転の可能性を注意深く観察する場所です。
注意したいポイント
Sweepが表示されたという理由だけで逆張りすると、トレンドが継続したときに損失が大きくなる可能性があります。表示後のローソク足と高値・安値の変化を確認してください。
ローソク足と直近の相場構造も確認する
Sweepが出た後は、次のような点を確認します。
- 長いヒゲを伴って価格が戻されたか
- 反対方向へ強いローソク足が確定したか
- 直近の小さな高値や安値を抜けたか
- 上位足の重要な水平線付近で発生したか
複数の条件が重なったときに、初めてトレンド転換の可能性を考えるようにします。
私なら上位足と下位足をこのように確認します
上位足で大きなトレンド方向を見る
TradingLabsID - ERLを使うときも、1つの時間足だけで判断しないようにしています。
たとえば、5分足でトレードするなら、最初に15分足や1時間足を確認します。
上位足でHHとHLが続いていれば、買いを優先する相場環境です。
反対に、LHとLLが続いていれば、売りを優先します。
先に大きな方向を決めておくと、下位足の小さな上下動に振り回されにくくなります。
下位足で押し目や戻りの形を探す
上位足が上昇トレンドなら、下位足では価格が下落した後の切り返しを待ちます。
上位足が下降トレンドなら、下位足で一時的に上昇した後、再び売られ始める場面を探します。
上位足で方向を決め、下位足でタイミングを探す。
この順番を意識するだけでも、チャートの見方を整理しやすくなります。
方向が揃わないときは無理に入らない
上位足は上昇、下位足は下降というように、時間足によって方向が揃わないこともあります。
このような場面では、無理に買いか売りかを決める必要はありません。
下位足の下降が上位足の押し目なのか、上位足そのものが転換しようとしているのか、まだ判断できないからです。
方向が分かりやすくなるまで待つことも、トレードでは大切な判断です。
TradingLabsID - ERLを使うときの注意点
売買を知らせるサインツールではない
TradingLabsID - ERLは、エントリーのタイミングを矢印で知らせるインジケーターではありません。
HHが出たから買う、LLが出たから売るという使い方ではなく、現在の相場がどのような構造になっているのか確認するために使います。
実際にエントリーするときは、水平線、移動平均線、ローソク足、損切り位置なども確認しましょう。
スイングの表示には一定の時間が必要
高値や安値が形成された瞬間に、すべてのラベルが確定するわけではありません。
TradingLabsID - ERLは、対象となるローソク足の前後を比較してスイングを検出します。
そのため、直近の高値や安値がスイングとして確認されるまでには、一定本数のローソク足が必要です。
リアルタイムの売買サインではなく、一定の条件で確認された相場構造として見るのが適切です。
短期足で表示が多いときは設定を調整する
短期足では細かな値動きが多いため、ラベルとラインが増えて見にくくなる場合があります。
設定画面では、スイングの検出感度、分析するローソク足の本数、ラインの長さ、色、太さ、文字サイズなどを変更できます。
最初は初期設定で使い、表示が多すぎると感じた場合に少しずつ調整するとよいでしょう。
このインジケーターが向いている人
高値と安値を見つけるのが苦手な人
チャートを見ても、どこが重要な高値と安値なのか分からない方に向いています。
自動表示された場所を確認しながら、自分でも相場の波を探す練習ができます。
FXトレンドの判断基準を整理したい人
そのときの感覚でトレンドを判断してしまう方にも役立ちます。
HH、HL、LH、LLという共通の基準を使うことで、相場環境を同じ手順で確認しやすくなります。
押し目買いと戻り売りを練習している人
押し目買いと戻り売りを行うには、最初にトレンド方向を確認する必要があります。
TradingLabsID - ERLで高値と安値の流れを整理してから、押しや戻りの候補を探す使い方ができます。
導入方法や設定項目は詳しい解説記事で確認できます
ここでは、初心者の方がTradingLabsID - ERLをどのように見ればよいのかを中心にお伝えしました。
次の解説記事では、さらに詳しい内容を画像付きで紹介しています。
- インジケーターのダウンロード方法
- MT4へインストールする手順
- 各ラベルとSweepの詳しい見方
- 設定項目の変更方法
- メリットとデメリット
- 実際のトレードで使う際の注意点
TradingLabsID - ERLを詳しく知りたい方へ
MT4への導入手順や設定方法、インジケーターのダウンロードについて、画像付きで詳しく解説しています。
まとめ|4つのラベルで相場の流れを整理しよう
TradingLabsID - ERLは、スイング高値とスイング安値を自動で検出し、HH、HL、LH、LLなどのラベルを表示するMT4用インジケーターです。
HHとHLが続いていれば上昇の流れ、LHとLLが続いていれば下降の流れとして、現在の相場環境を整理できます。
また、過去の高値や安値を一時的に抜いた場所に表示されるSweepは、トレンド転換の可能性を考えるきっかけになります。
ただし、ラベルやSweepは、売買を確定するサインではありません。
上位足の方向、重要な水平線、ローソク足の反応、損切り位置などと組み合わせて判断することが大切です。
「高値と安値を見るようにいわれても、どこを見ればよいのか分からない」という方は、相場の波を整理する補助ツールとして試してみてください。
※この記事は、特定の売買や利益を保証するものではありません。FXには損失が発生するリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。
