欧州時間、ポンドが下落。この日公表されたBOE議事録では「金利は6対3で据え置きに決定」「資産買い入れ枠の現状維持は8対1で決定」と前回と変わらず。ただインフレ見通しに関して「短期的には消費者物価指数が5%を上回る重大なリスクもあり得る」と物価上昇圧力の強まりを認めるものの、「ほとんどの委員が原油価格の影響を見極めたいと主張」「インフレは中期的には後退すると思われる」との認識が示され、市場の早期利上げ期待に冷や水を浴びせた。加えてオズボーン英財務相が「2011年GDP(国内総生産)成長率は、2.1%から1.7%へ下方修正」「2012年GDP(国内総生産)成長率は、2.6%から2.5%へ下方修正」と成長率見通しを共に下方修正したこともポンドへの選好を遠ざけた。
3月24日にSARB政策金利の発表が予定されている。事前予想では5.50%で据え置きとの見方で一致。今回の会合での金利変更は見込まれていない。ゆえに、関心はマーカス総裁の記者会見へと集まっている。注目されるのは以下の4点。

①金利決定は全会一致か
②経済見通し
③インフレ見通し
④ランドについて

前回のマーカス総裁の記者会見では、金利決定が全会一致だったことが明らかとなっている。また経済見通しに関しては「国内GDPは引き続き抑制されている」「失業率は依然、執拗に高い」とのコメント。失業率(第4四半期)は以前24.0%と高い水準にあるものの、その前の25.3%からは低下。また第4四半期GDPは前期比/年率換算で4.4%と事前予想(4.2%)・前回数値(2.7%)を大きく上回る数値となり、同国での経済成長は明るい兆しを見せ始めている。ただ、インフレに関しては直近の消費者物価指数(前年比)が3.7%と依然ターゲット(3-6%)下限に位置している。マーカス総裁は2月7日に「商品価格の上昇でインフレリスク高まっている」「インフレは予想よりも早い段階で3-6%のレンジ上限に達する可能性」とコメントしているものの、インフレ圧力抑制を目的とした喫緊の利上げの必要性は低い。そのため、経済・インフレ見通しは上方修正される可能性はあるものの、利上げに関しては依然積極的な見方を示す可能性は高くないと言える。ランドに関しては、対ドル・対ユーロ・対円で前回会合時の1月時点より値を下げており、ランド高へのけん制発言の可能性も低いか。
アジア時間序盤、ドル/円が急落。一時、戦後最安値の76.74水準まで値を下げた。日本の原子力発電所への懸念が高まる中、エッティンガーEUエネルギー担当相が「日本の状況、大災害(catastrophic)に発展するリスクある」とコメント。加えてカーニー米大統領報道官も「在日米国人に、原発から50マイル退避するよう勧告」と発言したことで、リスク回避志向が台頭。ストップをつけ、下落が加速した。
ノルウェークローナが特に対ユーロで堅調。早期利上げ期待が支援材料となった。この日ノルウェー中銀は政策金利を2.00%で据え置くことを決定。ただ声明文ではGDP見通しが上方修正され、「政策金利は近い将来引き上げる必要」との文言が示された。またノルウェー中銀副総裁のクイグスタッド氏も「金利の正常化、以前に予測したものよりも早い」とコメントしている。次回のノルウェー中銀政策金利は5月12日に発表される予定。
ユーロが上昇。ECBのビーニスマーギ専務理事が「物価圧力高まれば、ECBは利上げの可能性も」「必要があれば、ECBは先手を打つ事が出来る」とコメントしたことが好感された。ECBでは先月利上げに前向きな姿勢を示していたトリシェ総裁が「インフレは年末にかけて緩やかに推移」と慎重な見方を示し、後退していた利上げ期待を再燃させた格好となった。
欧州時間、ポンドが緩やかに上昇。BOE議事録の内容が好感された。この日公表された議事録では、センタンス委員に続いてウィール委員も利上げに賛同していたことが明らかに。また「金融政策委員は1月の利上げを熟考、ほとんどの委員が中期的なCPIリスク上昇を認識」との内容も示された。これを受け、市場では早期利上げ期待が台頭。ポンドを下支えした。ただ、25日発表された同国の第4四半期GDPは前期比で-0.5%と5四半期ぶりのマイナス成長を記録。オズボーン英財務相は指標発表後に「第4四半期のGDPデータは非常に悪い天候によるものだ」との見解を示したものの、英経済の先行きに不透明感を残している。本日の議事録では「一部の政策委員にとって1月の金利据え置き決定は、非常にバランスの取れたもので、2月のインフレレポートがCPIリスク評価するのに役立つだろう」との認識も明らかになっており、来月公表されるインフレ報告が注目される。
2月1日にRBA(豪準備銀)が政策金利を発表する。市場では4.75%で据え置きとの見方で一致。今回の会合での金利変更は見込まれていない。故に、市場の関心は声明文へと移っている。今回注目されるのは利上げに対して前向きな姿勢が示されるかどうか。ただ、先日、オーストラリアを襲った洪水の影響。更には第4四半期消費者物価指数において、前年比2.7%、基調インフレ2.25%と同国のターゲットである2-3%の範囲に収まっていることを考えると喫緊の利上げの可能性は低い。そのため、金利見通しに関しても慎重な見方を示すというのが妥当なところか。
明日09:30に豪12月ANZ求人広告件数の発表が予定されている。現時点で事前予想は公表されていないものの、前月まで7ヶ月連続でプラスを記録している。先月21日に公表されたRBA(豪準備銀)議事録では「雇用の成長は依然強い、賃金の上昇も加速するだろう」との認識が示されている。オーストラリアは現在洪水に見舞われるなど、豪経済への戦地面とは悪化している。ただ、仮に今回の求人広告件数の結果が強いものとなれば、13日に公表が予定されている豪雇用統計への期待感、更には賃金上昇によるインフレ圧力の高まりから、RBAへの利上げ期待感につながる可能性も。
豪12月小売売上高は0.3%と市場予想通りの結果となった。ただ、これで2ヶ月ぶりに上昇へと転じている。詳細を見ると、食料品を除く項目がプラスとなっていることが確認された。ただ、RBA(豪準備銀)は先月21日に公表した議事録で「家計消費や、借入れは抑制されており、貯蓄率は著しく上昇」と、昨今の利上げが消費の抑制につながっているとの見方を示している。
カナダの12月雇用統計は雇用ネット変化率が2.20万人、失業率が7.6%と共に事前予想(雇用ネット変化率:2.00万人、失業率:7.7%)よりも強い結果となった。加えて、常勤雇用者数が3.80万人と2ヶ月ぶりのプラスへと回帰。また非常勤雇用者数が2ヶ月ぶりに減少へと転じている。昨日発表されたIvey購買部協会景気指数の雇用指数が47.3と昨年2月(41.3)以来の50割れを記録していたことから、今回の結果は好サプライズとなった。