あなたが何故FXで上手くいかなかったのか
これまでにFXで大きな損失を被り、場合によっては借金に陥った方もいらっしゃるかと思います。前提として、それは全く恥じることではなく、損失の度合いは違えども寧ろFXをやられた人のほとんどは失敗を繰り返しています。その根拠として「FX 辞める割合」や「FX 勝ち組 割合」などでGoogle検索いただくと実情が見えてくるでしょう。
先ず、そもそも私について全く知らない人は「何を偉そうに」と思うかもれません。FXを始めて、最初は負けたり勝ったりを繰り返し、勝率が一向に上がらない中で、ある時に大きな損失を被り全財産を失いましたが、そこから冷静にあらゆる手法を学んでチャート分析を繰り返し努力をした結果、徐々に勝てるようになり段々と資産を増やし、それから3年で勝ち組専業トレーダーになることができました。というような経歴の方が、魅力的に感じる人は多いのではないでしょうか。
人は本能的に共感を求めるので、自分と同じ失敗体験をし、そこから這い上がった人に憧れを抱きます。自分の心境もきっと理解してもらえるし、その人のアドバイスなら自分も同じように這い上がれるのではないかと。
残念ながら私はそのような経験を全く辿っておらずFXに努力が必要という考えも持っていません。
チャートの見方やルール、代表的な手法、成り立ち、傾向など、90年代まで遡っての分析も行いましたが、決してこれらを努力とは思っていません。「1つの映画を見て、その監督に興味を持ち、全ての作品を見て、今度は生い立ちが気になり、自伝も読んでいたら、その中でその監督が影響を受けたと書いていた作品が気になり、それらを全て見たら今度はその中の、とある作品の監督に興味を持ち、また調べていく」私にとってはFXへ充てた時間と行動も、こんな感じの単なる探求心に過ぎません。
デモトレードなど初期に損切りに何度かあったと思いますが結果的に損失となっていないので余り覚えていないのが正直なところです。
だから、このコラムを書く上で想定した読者の方々の苦労は私には想像でしかありません。
でも、患者と同じ病気に掛かったことのない医師がその病気を治せるのと同じで、どこが宜しくない部分か、そして、どうすれば良くなるかは分かります。
だからこのコラムもきっとあなたの役に立つと確信しています。
私について更に知りたい場合は以下記事を是非ご参考に▼
本題に戻ります。
例えば未経験者が趣味で習い事を始めたとします。
当然始めは何もできません。先生に教わって徐々に出来るようになっていき、成長する過程を楽しみます。更にその分野のプロを目指すのであれば、そこからこれまでとは違った努力が必要となります。
FXの場合はほとんどの人が独学で始めます。
あなたも参考書や解説動画、ネットの情報等を頼りに自分なりに手法を覚えて実践していったのではないでしょうか。
スポーツ、学問、芸術、あなたが知識のない未経験の分野に挑戦する時に、大抵は先生無しで出来るなんて思わないはず。
ではなぜFXは出来ると思ったのでしょうか。
答えは、「FXに対して幻想を抱いてしまうから」です。
「FXでこれだけ儲けました」とか「FXで不労所得を実現できました」など自分の理想を叶えた先人の情報を見て、「この人達が実現出来ているのだから自分にもできるのではないか」と錯覚してしまうのです。
冷静に考えてみてください。FXで勝ち続けている人の割合は非常に少なく全体の1割にも満たないと言われています。
それは先ほどあげた「先生無しではできない」とあなたが思うであろう大抵の習い事よりも独学での成果が低い分野と言えます。
それなのにあなたは出来ると過信したのです。
失敗を繰り返すのは当然と言えるのではないでしょうか。
その「理想を叶えた先人」が果たして本物なのかはさておき
もし損失が出てその時のトレードを悔やむのなら、そもそも適切な指導も受けずに過信による無謀な挑戦をしたことを悔やむべきです。
そしてもう一つ、多くの人が上手くいかない原因として直結しているのが、
その指導者(教材)選びです。
先程も書いたとおり、FXで勝ち続けている人の割合は非常に低く、検索すると1割どころか1%という情報まで出てきます。

仮に1割と仮定しても100人いたら90人は勝てていないことになります。残りの勝てている10人全員が指導を行ったり、教材を出したり、ノウハウを発信したりしていると思いますか。
そんなわけがありません。つまり勝てている人が勝てていない人のために何かを行っている割合は更にもっと低いのです。
でも世の中にはFXの指導者やノウハウ、攻略法等で溢れかえっています。
お気づきのとおり、それは実際には勝てていない人も行っているからです。
厳密にいうと、元々あった手法を自分なりにアレンジして勝てた気になっている人がそれを必勝法として教えているのです。
勝率が7~8割あれば一般的には勝てていると思われるでしょう。本人もノウハウを提供できる立場にあると信じます。
でもそれは勘違いで、
そもそも割り出している期間と回数はどれくらいなのか、残りの負けている2~3割の損失の大きさはどうなのか、その負けた2~3割が最初に来ることはないのか、要するに勝率だけでは計れないのです。
7~8割の勝率で言うなら、1000回トレードしたら200~300回は負ける可能性があるということになります。その200~300回が最初に来たらどうでしょうか。
恐らく続けようとは思いませんよね。
「プロスペクト理論」にもあるように人間は本能的に損を大きく感じるものです。7~8割の勝率と分かっていながら、負け→勝ち→負け→負け→負けと続いた時に、そのまま今の手法を残り995回続けようと思いますか。
まだ300回あるうちの4回の負けですが大抵の人は混乱します。更にその負けの損失が少額ではなかったら、どうでしょうか。
その手法を提唱している本人ですら同じような状況に陥れば、その手法の有効性に疑問を抱くでしょう。
私個人の考えでは、そのようなトレーダーを勝てている人とは思いません。
要するにその手法は初心者を勝たせ続けることができるものではないと考えます。
YouTube等でリアルタイムで相場解説や予測解説を行っているトレーダーの中には、自分自身はそのトレードを行っていない人もいることが容易に想定できます。例え2~3割だろうが誰でも損は避けたいもの。自分がやらなくて良いからこそ、大きな判断を簡単に下し発信できるのです。
実際に7~8割勝てる手法なのであれば、発するだけなら7~8割は当たるでしょう。なぜならその予測に、「損をしたくない」という不安や「稼ぎたい」という欲が作用しないからです。
これまで誰かの相場解説を見ていた方であれば以下のような解説を聞いた事があるかもしれません。
「○○円まで行った場合は反発があり、こちらに○%戻しが入る可能性があります。もし、反発せずにそのまま抜けた場合は○○のポイントまで行く可能性が高いです」
恐らくこういった予測は当たることが多いでしょう。なぜならフィボナッチ・リトレースメントなど既に有効性が証明されている手法に当てはめて言うだけなので、当然その手法が持っている勝率がそのまま作用します。
でも実際に行うとなれば、先ず最初の段階で反発するかしないか分からないという2つの選択肢がある時点で、不安がよぎります。
仮に反発ポイントの先に指値を仕込んで、反発せずに抜けた場合を狙おうとしたら、その時点で2つの選択肢から1つを選んだことになります。頭の中には反対に動く可能性もあるというのが残ります。
想定どおりに抜けてポジションが開始したとしても、予測した決済ポイントまでは進まないかもしれないし、ダマシで最初の2つの選択肢のうち、選んでいない方(つまり反発)へ最終的には進むかもしれないという不安が生まれます。だからその状態で実際に反対側へ動いたら即損切りを入れる人がほとんどではないでしょうか。
でも結果的に予想通りのポイントに到達した場合には、解説したトレーダーは「予想通りになりましたね」と言います。
一方でもし最終的にそのまま反対方向へ進んだとしても「言ったとおり反発がおきましたね」となります。
これは実際に自分がトレードを行っていない予測だから成り立つのです。
中にはリアルタイムで自身のトレードを発信している方もおられます。
予測するだけよりも信頼性が高いですが、その方の1年間の勝率はどうだったのかを冷静に分析してみてください。5割を超えていたら良い方ですが、それを自分が実際に行うと想定してみてください。それだけ負けることに耐えられますか。そもそも大体のライブ配信トレーダーは勝率を自称しており、1年通したデータを完全に公開しているケースは少ないでしょう。
あなたがもし誰かのトレードや解説を参考にしてFXで大きな損失を被っているのであれば、それは参考にしているものがそもそも間違っていたからだと私は考えます。
もちろん、YouTubeやSNSであろうが本当に勝てているトレーダーもいるでしょうし、高いノウハウ解説を行っている方も実際にお見受けします。ですが、例え正しい解説を得られても、前述の例のように、あなたには常に「沢山稼ぎたい」という欲と「損をしたくない」という「恐怖心」があるので、それらを参考にしても勝ちつづけることはできません。
ではどういう指導者から何を教われば良いのか。
答えは、ほとんどの人が気付けていないトレードにおいて最も重要な考え方にあります。
FXで勝ち続けるために最も重要なこと
ボリンジャーバンド、MACD、RSI、移動平均線などメジャーな手法は有効性が証明されており、それぞれの戦略と組み合わせれば勝率も大抵は5割を越えます。つまり10回試して5回以上は勝てるということです。ただFXの場合は損失というリスクが常にあります。
仮に10回中7回勝てたとしても残りの3回が致命的であれば、勝率では買っても実質負けなのです。
要するに100%でなければ勝てません。しかし予測に100%は有り得ません。だから常にリスクを最小限に抑えることを最優先に考える必要があります。
多くの人は利益を一番に考えてトレードプランを立てます。その上でリスクへの不安を取り除こうとします。
ですが、正しいのは「どうしたらリスクなくトレードが出来るか」を考えることです。
損失を抑えようと考えたら100%抑えられる方法はただ1つです。
それはそもそもトレードをしないこと。
元も子もないと思ったかもしれませんが、100%ならそれ以外には存在しません。でもこれだと利益も100%上げられなくなってしまいます。
なので限りなくリスクのないトレードを行うための方法を紹介します。
それは「口座開設ボーナス」を利用することです。
よく海外FX業者は口座を開設するだけで3000~20000円といったトレード資金を無償で提供してくれるところが常に存在しています。取引量が増えることで、業者は手数料やスプレッドからの収益を得ることができますから、そのようなキャンペーンを打ちます。それを利用すれば自己資金は0から始めることができます。先ずこの時点で損失というものは100%なくなります。
要するにあなたにとっての損失の可能性は「ボーナスで得たチャンスを失う」のみです。言ってしまえば元々なかったものです。
もしかしたら既に利用されているかもしれません。
その際に、それはあくまで「お試し」や「ゲーム感覚」だったのではないでしょうか。
そこが根本的に違います。あなたのFXに使える資金はそれだけです。他はありません。このような考えでやらなければ、このアドバイスは全く意味がなくなります。
もしボーナスを失ったら、また別の業者のボーナスを使えば良いという考え方は悪くはありません。保険的なものがあればトレードにも余裕が生まれます。
ですが、決してお試しではありません。
間違っても「ボーナスを使って先ずは練習しよう」という考えは持たないことです。
自己資金ではない=この時点でトレードにおける「損をしたくない」という感情は消すことができます。ボーナスを失いたくないという気持ちは「損をしたくない」ではなく単なる「欲」です。
次にそのボーナスを使ってどうやって資金を増やして行くか。
あなたがもし今月中に普段の収入にプラスして例えば10万円稼がなくてはならないとしたら、FXなんてやらずに仕事を増やしましょう。決してFXで稼ごうなどと思わないでください。何故ならその状態では欲に支配されたトレードしか行えないからです。
FXに目標なども一切不要です。
そもそもFXは稼ぐためにやるものではなく、経済的に余裕のある人が資産を増やすオプション的に行うものです。ここで言う余裕と言うのは、今臨時で何かに30万円を支払っても今後の生活に支障がない人です。もちろん気分的には貯金が減れば不安にはなるでしょう。でもそれで来月通常の生活が出来るか分からないような状態の人であれば、FXなどやらずに仕事を変えるか掛け持つなど堅実的にお稼ぎになられることをお勧めいたします。
もちろん、欲は欲でも野心であれば問題ありません。
「今の生活を変えてやる」とか「資産を何倍にも増やしてやる」など、そのような願望を抱くことは悪いことではありません。
ただFXを始める上でそれを目標にはしないことです。「そうなれば良いな」くらいに思っておくことが大切です。
そうでないと、「損をしたくない」という気持ちが強くなり正常な判断が出来なくなります。
勝てているトレーダーとの大きな違いはそこにあります。
私自身、口座開設ボーナスのみでトレードを始めて、こつこつと積み上げていき、最終的にはレバレッジ1000倍、20ロットで行うようになりました。
利益が出た時の嬉しさはもちろん感じますが、20pips決済を徹底しており、そのままポジションを持ち続けていたら数百pipsにもなっていたという場合がほとんどですが、それで「持ち続けるべきだった」と悔しがったことは一度もありません。チャンスはいくらでもあることを知っていますし、急ぐ必要も全くないからです。
たまに決済指値を入れ忘れて、気づいたら大きな含み益になっていたということはありますが、ラッキーくらいにしか思いません。
勝てているトレーダーは本質的にみんな同じ状態だと思います。
手法面でもそれは明確に表れます。
今も昔も変わらず、お受けする一番多い質問として「エントリーポイントの頻度」があります。
「その手法は1日にどれくらいエントリーポイントがありますか?」
エントリーポイント=稼げる量や数
こんな風に勘違いしているようですが、
この質問をしてきている時点で、正直言ってこの先も勝ち続けることは難しいだろうなといつも感じます。
エントリーポイントというのはその手法における推奨指値になりますが、
仮に1日にそれぞれ独立した5つのエントリーポイントがあったとして1つが勝率9割だった場合、5つ全てで勝てる確率はどうなるか。
0.9 × 0.9 × 0.9 × 0.9 × 0.9 = 0.9^5 = 約0.59
90%(9割)から約59%(6割弱)まで可能性が減るということです。
もちろん全てのポイントで9割の勝率があるなんてことはないでしょうから、実際はもっと下がります。
エントリーポイントが増えれば増える程、どんなに高い勝率であってもリスクが増えるだけだと言うことを勝てているトレーダーであれば皆が知っています。だから彼らは無駄なトレードは絶対に行いません。
9割を超えるような限りなく勝率の高いポイントを狙おうとすると、必然的に月に1~3回程度のトレードとなります。それも固定ではないので、全く無
い月もあれば、もっと複数回発生する月もあるでしょう。
これには十分な根拠もあり、具体的な手法やチャートの成り立ち等も関わる話となるため、このコラムでの言及は控えますが、取引の質やリスク管理に重きを置くのであれば共通の考え方となります。
その為、これらを前提とした指導を行っているプロトレーダーから手法やノウハウを学ぶことを強くお勧めします。
エントリーポイントを多く見つけられるトレーダーが稼げていて、逆に少ないとトレードが余りできないから稼げていないと思う人が多いのが現状です。
そういう方は是非トレード回数の多い手法を提供している指導者を見つけると良いでしょう。
頻繁にトレードを行ってくれる人たちが沢山いるお蔭で市場が活性化されます。
因みに勘違いしないでいただきたいのが、スキャルピングという手法を否定しているわけではありません。実際に勝ち続けている人もいるでしょう。
ただ事実として、エントリー回数が増えれば勝率は落ちます。
既に勝てていない人がこれから挑戦することとしては私はそれらをお勧めしません。
ここまで読まれて、自分自身に勝てる要素はございましたか。
救われるどころか気持ちがどんどん落ちたと感じられていたら申し訳ございません。
でも、今まで恐らく全くなかった考え方を新たに持つだけでも、
勝率は大きく変わります。
実際のあなたの現時点での判断力
では最後に問題を出します。
あなたはFXトレーダーで、相場分析の結果、今後1週間で上昇する確率が90%以上だと判断し買いポジションを持ちました。しかし、ポジションを持った後に相場が逆に動き、状況も一変し含み損が発生してしまいました。この時、あなたには以下2つの選択肢があります。
選択肢
A: 含み損を抱えたままポジションを維持し、相場が再度上昇するのを待つ。
B: 含み損を抱えた状態で損切りを行い、損失を確定させる。
Aを選んだ場合:
相場が上昇する確率: 60%
その場合の利益: +120,000円
相場がさらに下落する確率: 40%
その場合の損失: -80,000円
Bを選んだ場合:
現在の含み損を確定: -20,000円
AとBどちらを選ぶのが良いと思いますか?
回答
先ずは理論的に出してみます。
期待値計算
Aの期待値:
期待値 = (0.6 × 120,000) + (0.4 × -80,000)
期待値 = 72,000円 - 32,000円 = 40,000円
Bの期待値:
期待値 = -20,000円
このシナリオでは、選択肢Aの期待値(40,000円)が選択肢Bの期待値(-20,000円)よりも60,000円も高いことがわかります。しかし、相場が逆に動いて含み損が発生したため、多くのトレーダーはこれ以上損失を増やさないようにBを選ぶ傾向があります。これは、実際にはAの選択が理論的には優れているにも関わらず、心理的な要因でBを選んでしまうということです。
ここで、「さっきと言ってることが違うじゃないか!」と思われるかもしれません。確かに「どうしたらリスクなくトレードが出来るかを最優先に考えるべき」と書きました。それでいうと40%も負ける可能性があるならリスクの少ないうちに手仕舞いすべきと思われるでしょう。でもそれは本質的な解釈が違います。
先ず「どうしたらリスクなくトレードが出来るかを最優先に考えるべき」というのはポジションを持つ前段階の話です。90%以上の確率で判断したのであれば、ポジションを持つという選択自体は間違っていません。
そしてトレードを開始した時点で金額に関係なくリスクは発生しています。含み損を抱えた時に短期的な感情に流されず、より合理的な選択をすることが重要となります。
期待値は、長期的に見たときにどちらの選択が利益をもたらすかを示す指標です。
現時点で止めておけば2万円の損失で済みますが、もしこの先更に下落したら8万もの損失となってしまいます。それを心配しているのなら合理的な判断を完全に失っています。
現時点で上昇する確率の方がまだ20%も高く、尚且つその時に得られる利益の方が大きいのに、ここで止めた方が余程リスクのある選択だと思いませんか。
「もしも」はどちらの場合でも言えます。でも人はその時に期待値と確率を無視して、損失だけを見てしまいます。だから勝てないのです。
もし以下だったらどうでしょう。
Aを選んだ場合:
相場が上昇する確率: 60%
その場合の利益: +120,000円
相場がさらに下落する確率: 40%
その場合の損失: -80,000円
Bを選んだ場合:
現在の含み損を確定: -70,000円
きっとAを選択する人がほとんどではないでしょうか。
「既に7万の損失なら、もう8万も余り変わらないから奇跡が起きることに掛けてみよう」
そうなるとギャンブルと変わりません。
上記はプロスペクト理論に当てはまる例ですが、
私がお伝えしたいのは、もっと単純で、自分が始めに正しいと思う選択をしたのであれば、それを状況に応じてコロコロと変えてはならないということです。変えようとする人は合理的な判断が出来ていない状態なので例え本来であれば勝つことができるトレードだったとしても勝てません。
もしこれで8万の損失で終わった場合、
あなたは90%以上の勝率を次回以降信用することはなくなるでしょう。
でも思い出してください。最初にもお書きしたようにFXは損失リスクが必ずあります。このケースでは100回行って最初に10回の負けが来る場合もあるということです。1回が8万の損失と考えたら先に80万失うかもしれません。
それを想定して自分が許容できるロットやレバレッジで行うことが大切なのです。
これが「欲」を持たないということ。
もし以下だったら、仮に最初に負けたとしても
冷静でいられるはずです。
Aを選んだ場合:
相場が上昇する確率: 60%
その場合の利益: +120円
相場がさらに下落する確率: 40%
その場合の損失: -80円
Bを選んだ場合:
現在の含み損を確定: -20円
そもそも90%を超える勝率予測であるなら滅多に最初に負けが来ることもないでしょう。各トレードは独立した試行と見なせるため、最初のトレードで負ける確率も常に10%です。
上記の例で90%の手法を繰り返した場合、
月に3回程度のトレードで120円×3回=360円の利益、
これが例えば3つの通貨ペアで行ったら1080円。
3ヵ月で3240円。
手法への確信が強まったので、
ロットを2倍にしてまた3カ月同じことを繰り返すと
半年後には9720円。
口座開設ボーナスを使ったとして、半年で1万円近くの利益が得られたことになります。実際はこの10倍くらいで行っても全く不可能ではないと思います。
事実として私はそのように同じことを繰り返すことで資金を増やして行きました。
参考例として
1回のトレード決済は20pipsに限定して凡そ1200円の利益を頂く場合
レバレッジ800倍でのロットと必要資金は
ドル円 0.06ロット 必要資金約1,125円 ※現価格が150円と仮定
ポンド円 0.04ロット 必要資金約950円 ※現価格が190円と仮定
ユーロ円 0.05ロット 必要資金約1,000円 ※現価格が160円と仮定
口座開設ボーナスが20,000円あれば十分に可能ということが分かります。
先程、出した例の120円の10倍近くを想定しても全く夢物語ではないのが分かります。9720円×10倍、つまり半年で100,000円前後の利益をいただけます。
もちろん資金が増えればロットも増やせます。
私のようにレバレッジ1000倍20ロットで行えるようになると、20pipsで大体40万~60万の利益となります。
行っていることは全く変わりないのに一回の利益が大きくなるのです。
そう考えると、わざわざリスクを冒してまで、トレード回数を増やす無意味さを感じたのではないでしょうか。
車と同じで、
法定速度を守り安全運転を心掛け、例え割り込まれたり、不必要なクラクションを鳴らされたりしても決してイライラせず常に冷静な気持ちでいられたら、自分が原因での事故を起こす確率は限りなく下げることが可能でしょう。
これらは運転技術ではなく全て精神面です。
ここまで読んで、あなたが今まで勝ち続けることができなかった理由と、どうしたら変わることが出来るかが大分見えてきたのではないでしょうか。
このコラムが少しでもあなたにとって救いとなったら幸いです。


