電話を切ると…





事務所は静まり返っていた…





スタッフはわかっているのだろぅ…





俺は全員を集め一言だけ…





「〇〇が逝っちまった…」





誰も何も言わず俯いたまま…





「〇〇…」





誰かが呟いた…





Android携帯からの投稿
その時は訪れた…





1月30日…
20時過ぎ…
携帯電話が鳴った…




「お忙しいところすみません
今、お電話大丈夫ですか?」





明るい声で奴の奥さんから…




「今日の午前中…11時51分に…
〇〇が逝きました…」





声をつまらせ…
泣き声に変わった…





「ご迷惑ばかり掛けて…
本当にありがとうございました」





俺は声が出なかった…
ただ涙が溢れるばかり…





俺達の仕事が終わる時間まで
待って電話をしたのだろぅ




奴が逝って約8時間…
泣いて…泣いて…泣いて…




無理に明るく振る舞い
俺の都合まで気にとめて…




色々な事が頭を駆け巡る
走馬灯の様にではなく…
4倍速…いや16倍速…




「すぐに行くから…」





一言だけ絞り出し…
電話を置いた




Android携帯からの投稿
入院の知らせを聞き
すぐに見舞いに行った…





奴は泣きそうな顔で…





「忙しいのにすみません
ご迷惑ばかり掛けて…





もう…











何も食えなくなりました…
癌が全ての栄養をもってくので…




癌だけが…





キツいっす
辛いっす…





仕事…





すみません」





奴にもわかっているのだろぅ…





残りわずかな自分の時間を…





その日から俺は2日と空けずに
見舞いを続けた…





最後のその日まで…





Android携帯からの投稿