2024年6月29日(土)、フランス総選挙どうなる?、ユーロスイスフラン売り継続?!
前回のブログでもユーロについて取り上げましたが、明日のフランス総選挙に注目しています。
フランスの国民議会選は6月30日の第1回投票があり、その後、7月7日に決選投票が実施されることになっています。
有権者の投票意向に関する直近の世論調査結果によると、国民連合(RN)が最も優勢で、左派連合がこれに続き、マクロン氏の与党連合は3位となっています。
具体的な世論調査結果は、RNが約31%(+シオティ派4%)、新人民戦線29.5%、与党連合19.5%、共和党7%などとなっているので、極右・右派が国民議会の過半数を超えることも十分にありますね。
日増しに現実味を帯びてきているRN勝利観測ですが、RNが勝つとどうなるのでしょうか?
国民連合(RN)のバルデラ党首は、移民問題を最優先課題としています。
具体的には、移民を減らし、雇用・公営住宅・福祉などの分野でフランス人優先主義を掲げています。
また、RNが政権を握ると財政規律への懸念が指摘されています。
その理由は、国民連合(RN)は従来の主張通り、年金受給年齢引上げや、自動車燃料とエネルギーに係るVAT(付加価値税)の税率引き下げなど、財政拡張的な政策を打ち出していることにあります。
この財政支出の増加幅は、年平均で名目GDP比5%弱に達するとの見方もあります。
既にフランスの財政赤字(対名目GDP比)は、5.5%に達しています。
これは、EUの財政ルール(3%)を大きく上回る数字です。
したがって、マーケットが反応したのは、フランス国債の下落(金利上昇)です。
⇩はフランス10年債の日足チャートです。
しかも10年物国債の独仏スプレッドは約80bpの差となっています。
このスプレッドは欧州債務危機後の2012年11月以来の大幅乖離となっています。
とにかく、明日6月30日の選挙結果は重要です。
極右の国民連合(RN)がダントツに優勢であることは間違いなく、国民議会(下院)過半数である289議席を上回るとの予想もあります。
週明けは、ユーロ下落に要注意です。
リスクオフ時に上昇する傾向が強いスイスフラン買い、ユーロ売りを引き続き推奨です!
最後にドル円ですが、6月8日のコラムでも指摘していますが、ドル円は160円を超えてきました。
158.8円のレジスタンスラインを超えるかが焦点だと言ってきましたが、超えてきたので、さらにドル円上昇に弾みが付きそうです。