2024年6月7日(土) 米NFPの結果はサプライズ、ドル円は160円を目指す?!

 

 

前回6/1のFX戦略ブログで予測したとおり、今週、ドルは上昇しています。

 

 

 

一つ目の理由は、日米の長期金利の金利差が依然として4-5%を維持しており、しばらくはこの金利差が継続する見込みだからです。

 

アメリカの利下げがきっかけになってドル金利が下落するはずですが、マーケットが織り込んでいるFRBの利下げ時期は、2024年内に1回程度だけです。

 

今週カナダが利下げを開始したのですが、アメリカはカナダと陸続きで一つの経済圏と言えます。

 

カナダが利下げを開始したことで、アメリカの利下げ時期も早まるような観測もあったのですが、アメリカの粘着性が高いインフレはまだ大きく落ちることはなさそうです。

 

今週、ドルが上昇したもう一つの理由は、昨日発表されたアメリカの5月の雇用統計の結果が予想を上振れしたからです。

 

失業率:4.0%(予想、3.9%)

NFP(非農業部門雇用者数):+27.2万人、(予想、+18.5万人)

平均時給の前年比伸び率:+4.1%、(予想、+3.9%)

 

サプライズだったのは、非農業部門の就業者数は前月から27万2000人増えたことです。

 

事前予想は、18万~19万人だったので、大幅に就業者数が増加した結果となったわけで、ドルが大きく上昇する要因となりました。

 

アメリカの10年債利回りも大きく上昇し、2024年の利下げは無いと予想するアナリストも出てきているほどです。

 

 

 

6月9日の週のFX戦略は、アメリカ10年債利回り上昇とドル高がどこまで継続するか見極めながら、ドル円、スイスフラン円のLONG継続です。

 

ドル円は160円をうかがう展開になるかもしれません。

 

一方でメキシコペソが大きく売り込まれているのが気になります。

1997年のアジア通貨危機のように新興国の通貨暴落が、リスクオフを引き起こさせるとパニック的な円高が起こりえます。

 

今週は、6/13-14に日銀の金融政策決定会合もあります。

ポジションは落として、こまめに利益確定に動いてください。