2024年5月11日(土) ドル円は156円を短期で超えるか、上昇トレンド変わらず?!

4月21日のブログで、アメリカの金利先高観によって為替介入があっても、円売りのトレンドは変わらない、とお伝えしています。

 

 

 

また、4月21日のブログでは、
”ドル円が大きく下がることがあるとすれば、日銀の突然の金融引き締め政策の発表、あるいは日本政府によるドル売り円買い介入です。

アメリカの金利先高観が修正されない限り、その時は絶好のドル買いチャンス到来となるでしょう。”

と指摘していました。

 

私は、日本政府によるドル売り円買い介入があったと思われる、4/29と5/2以降に少しづつドル買いを進めました。

 

ただ、多くの投資家は、今回の日銀による為替介入によって大きな損失を被っていると思います。

 

8兆円規模の為替介入によって、ドル円160円から151円後半まで一気に8円以上も下落し、ドルLONG筋の投資家を一掃したはずです。

 

多くの日本人個人投資家は、日銀の為替介入を見込んでドル売りを仕掛けていましたが、ドル円は160円まで吹き上がり、損切りに次ぐ損切りがもたらした結果だと言えます。

 

そこで、逆にドル買いに走った投資家は、日銀の為替介入で一気に叩きのめされています。

 

今回は日銀の勝利と言われていますが、果たしてこのままドル円は下落トレンドに展開するのでしょうか?

 

アメリカ経済は依然として世界一強の状況は変わっていませんし、アメリカのインフレが2%に向かって下落に向かわない限り、FRBの年内の利下げは非常に怪しくなっていると感じます。

 

債券市場は年内2回の利下げを織り込んでいるようですが、想定外の事件でも起きない限り、ドル円は緩やかに上昇していくでしょう。

 

話は変わりますが、シカゴ通貨先物(円)投機筋(Non-Commercial)のポジションをチェックすると、5月7日時点の円買いポジションは前週比で -5,445 枚、円売りポジションは前週比で -38,911 枚でした。


投機筋ポジションの売り越しは前週比で -33,466 枚となっており、依然として高水準の円売りドル高ポジションに偏っている状況です。

 

このマグマはドル円の下落圧力となるのですが、今回の為替介入という大きなドル売り爆弾があっても150円を割れなかったのは、一つの安心感を感じます。

 

やはり、多くの海外投資家は、日本売りに傾いており、ファンダメンタルズ的に大きな変化が無ければ、ドル買い円売りトレンドを逆転させるのは、至難の業だと思います。

 

5月13日の週の為替戦略は、ドル円が156円を超えられないと一旦手じまいです。

156.05円レベルが半値戻しラインであり、ここを短期で超えられないと一旦下落する可能性が高くなります。

 

ただし、ドル円の中長期的な上昇トレンドは変わりませんので、下がったら買い戦略継続です!