21日ニューヨーク市場では、ユーロが対ドルで下落した。

この日、欧州中央銀行(ECB)が実施した初めての3年物資金供給オペを実施した。同オペでは、過去最高となる4891億9100万ユーロが供給され、供給額は市場予想を大幅に上回った。オペ落札者の内訳について、事情に詳しい銀行関係者によれば、イタリアの銀行が1160億ユーロを調達したようだ。

市場では、今回のECBの資金供給オペについての期待が高かったことから、各行の資金調達問題を改善させる効果はほとんど期待できないと受け止められ、短期筋等の利益確定のユーロ売りが入った。ユーロ圏の格下げリスクが強く、ユーロは当面売り圧力がかかりやすい展開が続くとの見方が大勢。

一方、終盤に発表された格付け会社フィッチ・レーティングスによる米財政バランスへの警告が話題を呼んでいる。同社は、米国財政に関する最新の見通しを公表し、すでに高水準にある債務負担の増加に歯止めがかかっていないことは、同国の「トリプルA」格付けと整合しないとの見解をあらためて示した。ただ、2013年より前に格下げの是非に関する判断を行う可能性は低いとしている。

声明で「高齢化を背景とする米国の医療・社会保障費用増加に対応する歳出・税制改革が欠如しており、連邦債務は今後も増加する」と指摘。「その他の面においては、格付けに根本的な強さがあるにもかかわらず、すでに高水準にある債務負担の増加は『トリプルA』格付けには一致しない」とした。

他の格付け会社への影響も懸念され、リスク回避的な動きに繋がる可能性もあるので、用心したい。