為替や株取引に使う PC を Windows 10 へアップグレードされる際には慎重に。 | FX専業 日々のできごと

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普段から思ってて突然話したくなった事、日々の生活での出来事や、壮大な宇宙の神秘までお話ししたいと思ってます。ブログ開設時から続けておりました「システムトレード日々の戦績」は、はてなブログへお引越しまして続けております。

何かと嫌われ者の Windows 10 ですが、この記事を書いている時点(2016年6月6日)で、Window 7 以降の OS から無料でアップグレードしてくれるまでの期間(2016年7月29日)が、既に2ヶ月を切っております。

 

なぜここまで Windows 10 が嫌われてしまったのか、やはり半強制だったアップグレードの仕組みと、最近ではアップグレードのキャンセル自体が非常に分かり難く、ほぼ全強制に近い状態になってしまったからでしょう。FX専業などと名乗ってはおりますがFX以外でシステム関係でもお金を稼ぐ私としては、普通の方よりは Windows に関しても知識はあると自負する程度ではありますが、そんな私ですら危なく Windows 10 にしたく無い PC を、何度もアップグレードされそうになるヒヤリハットがございました。

 

いま「 Windows 10 にしたく無い PC 」と言う表現をしましたが、私としては、世間一般でのイメージよりは Windows 10 自体には良い印象を持っております。アップグレードの方法が強引だからと言って、Windows 10 自体の評価は分けて考えるべきです。例えるなら、強引に売り付けられた超一流の羽毛布団は、売り方に問題があるだけで、商品自体の評価はまた別だと言うような感じです*1

 

私が考える Windows 10 へのアップグレードの考えを、結論から申し上げます。

ごく普通に使う PC は、Windows 10 にアップグレードした方がいい

為替や株取引に使う PC は、Windows 10 にアップグレードしない方がいい

基本的にはこのようになります。

 

まず、ごく普通に使う PC の場合、最新版にしておいた方がサポート期限やトラブル対策などをあまり考えずに、それなりに使えるようになるためです。Windows 7 のサポート、メインストリームと呼ばれる期間は実は既に昨年で終了しております。有償ではサポートが継続されておりますが、無償ではセキュリティ関係だけサポートする延長サポートフェーズと言う期間に入っておりまして、簡単に言えば新機能が追加される事はもうありません。その延長サポートフェーズも、東京オリンピックがある 2020年には終了する事になっております。
Windows 8 と Windows 8.1 では、メインストリームが 2018年、延長サポートフェーズが 2023年に同じく終了します。これ、それぞれ 2020年と 2023年に何がありますかと言いますと、数年前の Windows XP サポート完全終了の時と同じ事が発生します。つまり、それ以降はパソコンをインターネットに接続しただけで危険と言う状態になるわけです。「そんな先の事まで分からないから、別に Windows 10 にしなくていいや」と思ってる方は、Windows XP サポート終了の時に慌てて無ければ今回もそれでも構わないかもしれませんが、少なくてもメインストリームが終了したら、新機能は追加されなくなる覚悟は持っておいた方がいいです。

 

また「使い方が変わるから現状の方がいい」と思われてる方、もしかしたら PC を買い換えた時に Windows XP から Windows 8 や Windows 8.1 に OS が変わった方が、過去の経験からそう感じているのかもしれませんが、Windows XP や、比較的操作感が近かった Windows 7 を使っていた方でしたら、今回の Windos 10 は直感的には似ている部分も多いので「アップグレードして良かった」と感じる方も多いようです。それにしても、これから先しばらく使うのでしたら、世の中の PC がどんどん Windows 10 になって行く事を考えましても、操作に慣れておいた方がいいと言う事もあります。

 

ここまで読んで頂いて「なんだ、FX専業は Windows 10 が良いと思ってるんじゃないか」と思われてる方も多いでしょう。最初に結論を申し上げましたように、私としては「普通に使う PC であれば Windows 10 がいい」程度には評価しております。では、なぜ普通に使うのでは無い「為替や株取引に使う PC には Windows 10 で無い方がいいのか」と言うのをご説明いたします。

 

ごく普通に使う PC の説明でこのように書きました「サポート期限やトラブル対策などをあまり考えずに、それなりに使えるようになるため」これを実現するために、Windows 10 からは、システムの修正プログラムなどをインターネット経由でダウンロードしてインストールする、Windows Update が強制的に行われるようになっておりまして、使っている者が選択してインストールする事が、基本的には出来なくなっております。そう、まるで Windows 10 にアップグレードするのを強制的に行うようにしたのと同じように、Windows 10 は、勝手に最新版にアップデートされます。

 

 

もし、為替取引を行っている時に、雇用統計発表時に突然アップデートが始まったら?
もし、株取引をしている時に、金曜日の午後3時直前に突然アップデートが始まったら?

為替や株取引で使っている PC を Windows 10 にアップグレードしない方がいいと言う最大の理由はここにあります。大切な資金の運用を行っている PC に対して、自分の意思以外でコントロールされる事に非常に高いリスクが存在します。

 

Windows 8.1 までの OS では、自分でアップデートを選択できるようになっておりました。これ、なぜ Windows 10 から完全自動になってしまったのかと言いますと、おそらく「経費削減のためにサポート部門を縮小するため」と、「より利益が大きい企業ユーザーへアップデート適用前に、個人ユーザーへ強制的に適用する事で不具合の実験がより大規模にできる」と言う2点かと、私は思います。

 

今まで、自分で選んだアップデートだけを適用すると言う事が可能でして、その場合は別のアップデートが出来ないとか、マイクロソフトが予期していなかった不具合が生じた事がありました。これを、全て自動で順番に適用させた場合は、ほぼマイクロソフトの意図する通りにアップデートが行われ、不具合が発生する率が相当下がると予想できます。また、個人ユーザーのほとんどにアップデートを適用する事が出来れば、不具合が発生した場合の問題点をより多くの事例で判断できるようになりますので、やはり自動アップデートがマイクロソフトとしては望ましいでしょう。

 

個人ユーザーが使う Windows 10 HOME と、企業ユーザーが使う Windows 10 Professional は、開発が終わってる段階としたらコストは変わらず、より多くの利益が Professional バージョンから上がるわけです。マイクロソフトも営利企業ですから、より利益が見込める Professional バージョンを使う企業ユーザーへのサービスレベルアップを目指している事は間違いないでしょうから、本音として個人ユーザーを実験場として使いたいのは仕方ないと思います。それに、個人ユーザーとしたら、良く分からないので自動的にやってくれるのは、むしろありがたいと思ってる人の方が多いでしょうから。

 

個人ユーザーが主に使う Windows 10 HOME と、企業ユーザーが主に使う Windows 10 Professional がここで登場しました。

先ほど「為替や株取引に使う PC は、Windows 10 にアップグレードしない方がいい。」と書きましたが「してはならない」では無く「しない方がいい」と言う表現にとどめたのは、この Professional バージョンが Windows 10 にあるためでして、このバージョンですとアップデートを完全に止める事は出来ないながらも、ある程度はアップデートのタイミングをコントロールする事が可能です。ただ、一般的に発売されている PC の場合、Windows 7 でも Windows 8 や 8.1 でも、HOME バージョンだった方が多いでしょうから、アップグレードされる Windows 10 も同じく HOME バージョンとなってしまうためでして、これがもし Professional バージョンへアップグレードされるならアップグレードしても構わないかと思います。アップデートがある程度コントロール可能であれば、アップグレードしてもいい理由は「ごく普通に使う PC の場合」の時に述べた通りです。

 

さて、ここまでの事をまとめますと、このようになります。

ごく普通に使う PC は、Windows 10 にアップグレードした方がいい

為替や株取引に使う PC は、

Windows 10 HOME にアップグレードになるなら、してはならない

Windows 10 Professional にアップグレードになるなら、しても構わない

と、こんな感じになります。

 

為替や株取引で使っている人のために書かれた Windows 10 へのアップグレードに関する記事が無かったので、まとめてみました。

 


 

おまけ

 

Windows 7 や Windows 8, 8.1 でそのまま使いたいのに、Windows 10 へのアップグレードがあまりにもしつこくて、何とかしたい方に情報がございます。

 

普段バリバリ使われている PC の場合はちょっと厳しいのですが、為替や株取引だけに使われている PC の場合でしたら、これでも動作的にはそんなに問題ないハズです。Windows 10 をインストールする際に要求される最低スペック基準を満たさないように、無料アップグレード期間終了まで PC の性能を落としてしまうと言う方法です。

 

具体的に言いますと、64bit版の Windows 10 で 2GB・32bit版の Windos 10 で 1GB のメインメモリーが最低スペックとして必要ですが、それを僅かに下回るメインメモリー容量にしてあげると、なんと強制アップグレードがされません、と言うか出来ません。使いやすくするために多くのメモリーを搭載する事を考えますと、非常に本末転倒なんですが。

 

実際にそれを行いますと、こんな表示が出ます。

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これは、64bit版の Windows 7 のメインメモリー容量を、1.9GBにした時に表示されたものでして、フリーソフトを使い 100MBだけ RAM DISK に割り当ててみました。この説明でお分かりになられる方には釈迦に説法ですが、発想と言う部分で一応お知らせしておきます(笑)。

 


*1:だからと言って、催眠商法に代表されるような違法な販売方法が許されるワケではありませんが、今回の Windows 10 へのアップグレードに関しては、そこまで違法性は無いと思われます。

 



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