こんにちはkeeです。
クロス円が全体的に底堅い展開が続いています。
しかしFOMCを控えてアジア市場では動意に乏しくなるでしょう。
keeの個人的観測は上げトレンドになるとしても、一旦は下がると見込んでいます。
FOMCと米雇用統計と色々イベントが続きます。慎重にトレードしていきましょう!
ドル
東京市場が休場となったほか、FOMCを控えてアジア市場では動意に乏しく、ドル/円は80.65円付近でのこう着状態が続いたものの、欧州市場に入ると FOMCを前に薄商いとなり値が振れやすい中、英経済指標の上振れを受けて対ポンドで円売りが活発化したことが波及し、ドル/円は80.85円付近へと上昇。NY市場序盤には米ADP雇用統計が前月比+4.3万人と予想の同+2.0万人を上回ったことを受けてややドル買いが優勢になると、FOMCを控えたポジション調整主体の値動きも強まる中、米ISM非製造業総合景況指数や米製造業受注指数が上振れした場面で、ドル/円は81.50円付近まで上値を拡大。その後はFOMCでの政策発表を控えて、ドル/円はしばらく81.30円前後での推移となった。注目されたFOMCでは政策金利を 0.00%~0.25%に据え置くことを決定し、「異例の低金利を長期間にわたり維持」の文言も維持。市場の焦点となっていた米国債買い入れ策については「来年6月までに6000億ドル(月間約750億ドル)の米国債を買い入れる」ことを決定した。政策発表直後は米国債買い入れ規模が市場の中心的な予想となっていた「5000億ドル程度」を若干上回ったこともありドル売りが先行し、ドル/円は80.90円付近まで下落したものの、買い入れ規模が市場の想定の範囲内ともなるなど、その後は材料出尽くし感から米債券が売られ、米長期金利が急上昇したことを受けて一転してドルを買い戻す動きが強まり、81.55 円付近へと跳ね上がるなど乱高下する展開となった。しかし、NY市場終盤にかけては米国債買い入れ決定を背景に米国債利回りが上昇幅を縮小したことから、ドル/円は81.05円付近まで押し戻された。FOMCの決定は予想の範囲内ではあるものの、米国債買い入れ額はMBS償還分の再投資を含めると 8500-9000億ドル(月間1100億ドル)にのぼる上、「買い入れペースと規模を定期的に見直し、必要に応じて調整する」と追加金融緩和の可能性を示唆しており、積極的な内容ともいえ、ドルの反発余地は限定的となりそうだ。また、明日には米雇用統計の発表も控えており、ドルを積極的に買いづらい状況にも変わりはないとみる。81-82円付近では本邦輸出企業の売り意欲も強いとみられ、ドル/円は80円台後半に押し戻される展開を予想する。
【予想レンジ】 ドル/円 80.60-81.50
ユーロ
米ADP雇用統計や米ISM非製造業総合景況指数が予想を上回ったことなどを背景にドル買いがやや優勢となり、NY市場中盤にかけて対ドルは一旦 1.4000付近まで下押ししたものの、FOMCを控えてドル売り意欲は強く1.4065付近へと反発。その後、FOMCでの追加金融緩和策の発表を受けてドル売りが先行し、対ドルは1.4190付近まで急騰した後、材料出尽くしの売りにより1.4000付近へと急反落するなど乱高下となったものの、 FRBの金融緩和の意志は明確との評価に傾き、NY市場終盤には1.4145付近まで上昇した。一方、対円は米景気指標の改善などを背景にドル/円が81 円台へと上昇したこともあり、NY市場序盤に114.25円付近へと強含みになると、その後はFOMC声明を受けた対ドルの上昇につられたこともあり一時 114.90円付近へと上値を拡大した。FOMCの決定にサプライズはないものの、当局は金融緩和の強い意志を示しており、米国債利回りの低下と株高・ドル安につながる内容とみる。対照的に今夜のECB理事会では、危機対応の金融緩和策からの出口戦略をより強く意識した声明が発表される可能性があり、ユーロ自体の地合いも一段と強まる可能性があるだろう。対円も今日・明日は日銀金融政策決定会合を控えて円を買いづらいことから、ひとまず底堅い動きとなりそうだ。
【予想レンジ】 ユーロ/ドル 1.4020-1.4220 ユーロ/円 113.30-115.50 ユーロ/ポンド 0.8720-0.8810
ポンド
欧州市場では英サービス業PMIが53.2と予想の52.6を上回ったことを受けてポンド買いが強まり、対ドルは1.61台中盤、対円も130円台中盤へと上昇。NY市場に入ると米ADP雇用統計や米ISM非製造業総合景況指数が予想を上回ったこともあり、対ドルは1.6065付近へと反落したものの、対円は米景気指標の改善などを背景としたドル/円の81円台回復につられて、一時131.20円付近へと続伸。NY市場終盤には量的緩和策を決定した FOMC声明直後に対ドルは1.6165付近、対円も131.25円付近まで急伸する場面もみられたものの、最終的に対ドルは1.6100前後、対円も 130円台半ばに落ち着いた。FOMCが発表した追加金融緩和策は市場の期待に沿ったものだが、追加緩和の可能性にも言及していることから、積極的な内容ともいえるだろう。米国の実質ゼロ金利の長期化観測や量的緩和によるドルの価値希薄化懸念を背景に、欧州通貨は相対的に上値を拡大する展開が続きそうだ。テクニカル的にも対ドルは10月の戻り高値である1.6100付近を上抜けしたことにより、上昇トレンドが再開した可能性が高まっただろう。対円も今日・明日に開催される日銀金融政策決定会合を控えて底堅い動きを予想する。
【予想レンジ】 ポンド/ドル 1.6010-1.6180 ポンド/円 129.40-131.60 ポンド/スイス 1.5550-1.5780
豪ドル
FOMCでの政策発表を控えて積極的な売買が手控えられる中、米ADP雇用統計や米ISM非製造業総合景況指数の上振れなどを受けてややドル買いが優勢となり、NY市場中盤に対ドルは0.99台中盤へと軟化。その後は米国債買い入れ規模が市場の想定内となったFOMCの政策発表を受けて材料出尽くし感が広がり、対ドルは一旦0.9895付近まで急落したものの、声明では米国債買い入れの期間やペースを明示した上、追加金融緩和の可能性も示唆したことが FRBの金融緩和意欲は強いとの見方につながり、NY市場終盤には1.0060付近まで反発し1983年12月の変動相場制移行後の高値を更新した。対円も米景気指標の改善などを受けたドル/円の81円台回復につられてNY市場序盤に81.20円付近へと上昇すると、FOMC声明発表の直後は81.00円を挟んで乱高下する場面があったものの、NY市場終盤にかけては対ドルの上昇に支えられて81.65円付近まで大幅高となった。米2年債利回りは過去最低を更新し、米豪の市場金利差は一段と拡大している。また、株式市場・商品市場は堅調となっている上、投資家の恐怖心理度合いを示すといわれているVIX指数は20台割れへと低下しており、リスク選好も高まる可能性が高いだろう。高金利通貨・資源国通貨を選好する流れが一段と強まり、対ドル、対円とも上値を拡大する展開を予想する。
【予想レンジ】 豪ドル/ドル 0.9930-1.0110 豪ドル/円 80.60-82.00 豪ドル/NZドル 1.2690-1.2900
NZドル
米国債買い入れ規模が市場の想定の範囲内となるなど、FOMC声明を受けた材料出尽くし感から一旦ドルが買い戻され、対ドルは0.7715付近へと下落する場面がみられたものの、声明では同時に「米国債買い入れペースと全体の規模を定期的に見直し、必要に応じて調整する」と追加量的緩和に含みを残したこともありドル売りが強まると0.7800付近へと反発。さらに東京市場朝方に発表されたNZ第3四半期失業率が6.4%と前回の6.9%や予想の6.7%から大幅に改善したことを受けてNZドル買いが優勢になると、対ドルは0.7880付近まで跳ね上がり2年5ヶ月ぶりの高値を更新。対円は米景気指標の上振れなどを受けたドル/円の上昇につられて、NY市場序盤に63円台までじり高になった後は、FOMC声明を受けて一時乱高下したものの、東京市場朝方は NZの雇用改善を好感し63.95円付近まで大幅高となった。米国が明確な金融緩和姿勢を示したことで、米国債利回りが低下すると共に、株高・リスク選好の流れが強まる可能性が高いだろう。NZ経済も予想以上に堅調で、NZ準備銀行の利上げ再開も現実的なシナリオとなってきているだろう。対ドル、対円とも強気スタンスで臨みたい。
【予想レンジ】 NZドル/ドル 0.7760-0.7940 NZドル/円 62.70-64.50
カナダドル
FOMCでの米国債買い入れ規模が予想の範囲内になったことを受けた材料出尽くし感から、一旦ドルが買い戻された場面でドル/カナダドルは1.0150付近へと上昇したものの、その後はFOMC声明で追加緩和の可能性を示したことを評価しドル売りが優勢になると、NY市場終盤に1.0055付近へと下落するなど乱高下した。対円は米景気指標の上振れを受けたドル/円の上昇につられて、NY市場序盤に一時80.75円付近まで強含みとなった。その後、 FOMC声明発表後には乱高下したものの、対ドルでのカナダドルの上昇につられて80.80円付近まで上値を拡大した。米国の追加量的緩和を受けて全般的にはドル売りが強まるとみるものの、カナダの金融政策も影響を避けられない上、明日には米・加の雇用統計発表を控えており、カナダドルは積極的に買いづらい局面であろう。値動きが堅調な豪ドルやNZドルへと乗り換える動きが一段と鮮明になりそうだ。引き続き中立スタンスで様子をみたい。
【予想レンジ】 ドル/カナダドル 1.0030-1.0150 カナダドル/円 79.90-80.90
スイスフラン
FOMCを控えて様子見ムードが強かったものの、米ADP雇用統計の上振れを受けてドル買いが強まると、NY市場序盤にドル/スイスは一時0.9820付近へと上昇。その後はFOMC声明を受けた乱高下を経て、最終的には米追加量的緩和を背景としたドル売りが優勢となり、NY市場終盤にドル/スイスは 0.9695付近へと反落。対円はNY市場序盤に米景気指標の上振れを受けたドル/円の上昇につられた後、NY市場終盤には米追加量的緩和を背景に対ドルでスイスフランが上昇したことにつられて、83.65円付近まで大幅上昇した。FOMCの米国債買い入れ規模はほぼ市場のコンセンサス通りとなったものの、期間や購入ペースを明示し追加量的緩和の可能性も示したことから、期待以上の緩和内容とみることもできるだろう。米国債利回りの低下とドル安が一段と進行する可能性が高く、欧州通貨は相対的に買われやすい地合いとみる。
【予想レンジ】 ドル/スイス 0.9660-0.9790 スイス/円 82.50-84.10