初心者向けのFXの本などでは、
「レバレッジを高くするのは危険」
と言った事がよく書かれています。
確かにレバレッジが高いほど
資金の額に対して
大きな利益を生める反面、
大きな損失を
被る可能性も高まります。
法令で定められた
レバレッジの条件は25倍ですが
レバレッジの条件を
10倍や5倍に制限された口座を
選択できるFX会社もあり、
初心者はこうした口座を利用すべき
と考える人も多いように思えます。
FXで言うレバレッジとは、
「ポジションを保つための証拠金」と
「ポジションの額」との比率です。
証拠金は
損保として差し出しているため、
出金することも
他の目的に使うこともできません。
つまり、
「ポジションを維持するために
拘束されるお金」
見方を変えれば、
レバレッジが高い方が拘束される資金が
少なくて済むということにもなります。
ここで重要なのは、
拘束されていない余裕資金が多いほど
損失を許容できる幅が
広くなるということです。
例えば、
21万円の資金を持つ人が
ドル/円のレートが100円の時に
1万通貨をロング（買って持つ）すると
100万円分のポジションを
持つことになる。
レバレッジが25倍であれば、
4万円が証拠金として拘束されます。
これに対し、
レバレッジが5倍に制限された口座では
20万円が証拠金として拘束されます。
この場合、
1万円しか余裕資金がないことになります。
1万円といえば、
ドル/円で1万円通貨持っていれば
1円の変動で上下する金額です。
レバレッジ５倍の口座では
1万円通貨しか持てない上に
1円分の損失しか
許容できないことになり
FX会社に勝手に決済される
強制ロスカットに遭いやすくなります。
レバレッジは証拠金に対する
ポジションの比率にすぎず、
低いほど相場が思惑と逆に動いた時に
強制的に取引を辞めさせられ、
高いほど含み損を
抱えたままでも継続できる
という違いに過ぎません。
ギリギリの証拠金では、
許容できる変動幅が少ない。
一方で余剰資金が多ければ、
含み損に耐える事ができます。
しかし、その分大きく動いた時に
確定する損が大きくなることもあり、
レバレッジを低くするだけで、
「安全な取引にできる」
という訳ではありません。
結局、
レバレッジが何倍であっても、
同じポジションを持った時に
同じだけレートが動けば、
利益や損失の額は変わりません。
重要なのは、
自分がどこまでの損失を許容できるか、
その許容範囲に収める為には
どのぐらいのポジション量が適切で、
損切りをどの水準に設定するべきか
ということです。
レバレッジが高くても低くても
損失を限定する為のロスカット注文を
適切なラインに設定しておけば、
許容範囲を超える損失は回避できます。
これは、
レバレッジ以前の問題で、
FXをする人なら守るべき鉄則です。
高レバレッジの危険というのは、
大きなポジションを持つ事ができる
という危険のことで、
誰にでも当てはまる
というではありません。
理解の不十分な投資家が買えるだけ買って
身の丈に合わない多額のポジションを持ち、
資金を失って
引退するという悲劇が後をたたないが、
自分に適した
ポジション量や取引シナリオを
実行できる投資家であれば、
レバレッジが
高くても問題ないです。
少ない資金で大きな利益を
生み出す事ができるレバレッジは、
FXの醍醐味です。
「適切なポジション量を守り」
「損切り注文を必ず設定する」
この二つをしっかり守っていれば、
レバレッジが何倍になっていても
過度に恐れる必要はありません。
リスクと資金を
管理できる投資家にとっては、
レバレッジはむしろ、
強い味方になってくれるはずです！＾＾
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