10月31日の首里城火災は本当に心が痛みました。

首里城火災の痛々しい映像に言葉がありませんでした。
沖縄の皆様へ、心よりお見舞い申し上げます。

 

今日は陽気でおもろいFXトレーダーではなく、

元ヘリコプターパイロット目線で今回の火災についてお話しします。

 

首里城は高台に位置し、消防車やホースが届きにくい位置にあることも鎮火を遅らせた要因だと思います。

周辺住民からは陸上自衛隊のヘリコプターで上空から消火活動を行うよう求める声もあったようですが、

首里城火災のケースではヘリコプターの活用は難しいのです。

 

テレビなどで福島の原発事故や森林火災などで

ヘリから消火活動を見た事がある方々はそうおもったのでしょう。

 

那覇市には陸自第15旅団が駐屯し、CH46も配備しています。

 

しかしパイロット目線で言わせて頂ければ、

今回のような首里城火災では厳しいと思います。

 

理由は、釣り下げているタンクですが、固定してるのではなくホント引っ掛けて吊り下げてるだけです。

重さ数トンの水が入ったバケツを市街地上空に飛ばすのは、危険なのです。

首里城に隣接して民家もあります。落下の危険が無いとは言えないのです。

更に消火時は一気に放水するので、広範囲に数トンの水(又は海水)が散布されます。

もちろん風向きも計算して放水しますが、近くの住宅に数トンの水や海水の影響も考慮しなければいけません。

ですから、ヘリからの消火活動は森林火災や原発などの火災に限られてしまいます。

 

自衛隊の出動は自治体の要請が無ければ出動できません。

今回のケースは沖縄県や那覇市・自衛隊もヘリでの消火活動は考えなかったと思います。