価格設定は事業における肝と言われています。

事業にかかる全てのコストを上回る収益を上げることが事業活動継続の必須事項ですが、それを決めるのが価格設定でもあります。

そんな重要な価格設定ですが、理論的にも様々な方法があるものの、それらをしっかりと理解し、取捨選択して使い分けているケースは少ないと思います。


本日、とあるクライアントを訪問した時に事業部のコストの話になりました。

彼らはコールセンターサービスをグループ会社に提供しているのですが、そのサービス価格は運営コストに一定の利幅を乗せたものです。

これをマーケティングのプライシング領域では
「コストプラス価格設定」
と言います。

コストをベースに価格が決まるこの方法は比較的管理者にとっては分かりやすく、(理論として知らずとも結果的に)採用しているところは多いのではと思います。

コストベースの価格設定にありがちなのは、
「エンドユーザからの値下げ圧力」
です。

コストをベースに価格が決まるため、エンドユーザが支払う金額は運営側の事業効率性に影響を受けます。
そのため、サービスの非効率性という御旗の元、サービス価格の値下げ圧力が起こりやすく、特に価格が市場平均を上回っている場合などはその傾向が強くなりがちです。

ただし、本来的には「サービス利用分が費用に還元される仕組み」なわけです。
よってサービス向上かつ費用増なのか、サービス削減かつ費用減なのか、サービス提供側と受け側では方向性を決めやすいのですが、私の経験上はこれをきちんと話し合えている契約スキームは少ないように感じます。


ちなみに説明は割愛しますが、私は個人的に「使用価値価格設定」という提供価値に対して価格決定を行う方法を最も好みます。
提供価値を金額で算出することが難しいため、この方法論を使える商品・サービスは限られてしまうという側面はあります。

採用企業側としては、提供価値に対してお金をもらってなさすぎる際、値上げ理由や競合に対して高価格な理由をきちんと説明する際に使える方法です。
PLC(Product Life Cycle)に関連する重要キーワードとして、
ジェフリー・ムーアが提唱した『キャズム』があります。

キャズムとは、PLCにおける「導入期」と「成長期」の間にある溝のことを指し、
新商品や革新的技術などが市場に導入されてから爆発的に普及する(「成長期」に至る)には
キャズムを越える必要があるというものです。

キャズムは市場のおおよそ16%という目安があります。
新しいものが世に広まる時、最初に買うのは「Innovator」「Early Adopter」と呼ばれる
新製品に対する感度が極めて高い人達であり、彼らの手に渡らせ、かつ彼らが満足して
広めたいと思うように仕向けることが初期の商品マーケティングでは重要です。

自身で面白いアイデアを思い付いた時は、「キャズムは越えるのか」を考える必要がありますし、
新しく世の中に出てきた商品やアイデアを見る時には、「これってキャズム越えたのかな」という
視点で見ることが、センスを養うことになりそう。

ただ、マスコミとかで「特集」として組まれたりしている場合、割とキャズムを越えちゃったり
していますが(笑)
少なくとも、日本のマスコミは先進性よりも(スポンサー収益に結び付く)視聴率が事業継続の
柱なので、視聴率が稼げる(すなわちマスにウケる)ものを扱う傾向にあります。
これはPLC的にはキャズムの先、「Early Majority」に向けた発信となります。
Early Majorityのステージは「成長期」にあたり、規模拡大が正しい方向性となりますので、
マスコミとの親和性は高いフェーズでもありますね。


↓↓ 参考までに ※ハイテク業界を事例とした「キャズム2」も出ています

キャズム/ジェフリー・ムーア

¥2,160
Amazon.co.jp

ECのビジネスの分類方法は色々とあるが代表的な1つとして、直販型かモール型があります。

直販型の例が、例えばマルイやユニクロなどが自社サイトにて自社製品を扱うというもの。
モール型の例は、楽天やアマゾンだが、この両社は少し異なり、アマゾンではドロップシッピングという考え方が採用されています。

楽天はモールの中で、具体的にXX商店など店舗名が出ているため、買い手からすれば自社の名称が表に出ます。
アマゾンは販売しているのは基本的にアマゾンだが、実はアマゾンは売上があがると同時に仕入先への買い注文処理を行っており、ユーザからは見えない販売元の企業での売買が発生しています。


この両社のビジネスモデルの差は、財務諸表に現れます。
楽天の取引は基本的に手数料ビジネスであり、商品自体の売上はモール出店側企業に入るため、楽天としての売上は小さく、一方で原価はあまりかからないことでの利益率は高くなります。
逆にアマゾンは、売上にて小売価格がそのまま売りとして立つため、売上高は大きくなる一方で、仕入れも同時に行う必要が出るため、仕入れ値との差分のみが利益となり、いわゆる「小売ビジネス」ほどの利益率に落ち着きます。


最近のECサイトの売上を見ると、2010年以降、突然売上が劇的に伸びている会社が見られます。
そういう会社の場合、多くが同時期に楽天やアマゾンに出店しているはずです。

近年のECビジネスにおけるKSFの1つと呼べるかもしれません。
今日はマーケティングのPLC。

最近まで恥ずかしながらPLCを知らなかったのです。
厳密には言葉として知っていたけど、概念を正しく理解してませんでした。

PLCは、商品のライフサイクルを「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4ステージに分けた上で、現在どこに位置するかを正しく見極めることから始まる、というものです。

実はこれ、「自社商品がどこにいるのか」を測るのかと思ってましたが、誤解でした。。。
自社が製品を出す「市場」がどの段階にあるのか、が正しい使い方です。


マーケットがこの4つのどの段階にいるのかによって、取りうる戦略は大きく変わってきます。


分かりやすい例を1つ上げると、「成長期」は市場が大きく広がっている時ですが、ここでは売上の拡大を目指すのが基本的な方針です。拡大期にニッチ戦略などで小さなパイを取りに行くのは、完全に間違いではないものの、予想外に小さなパイに落ち着いてしまい、市場へのプレゼンスがなくなってしまうという事態も起こり得ます。

自社の商品が思うように売れないな、という時、まず自社製品が置かれた市場がどの段階にあるのかを分析すると良さそうです。
私はよく、スターバックスに行きますコーヒー

数えたことはありませんが、平均すると週10回くらいかと思います

コーヒーが好きなこともありますが、それ以上に空間が好きなのですビックリマーク


以前からですが、スタバにはこんなボードが出ている店が多くありました

「13~19時は書き物を含む勉強はご遠慮ください」

実際に、この時間に店内でノートを広げて何かを書いていると、

上記対象と見なされ、注意を受けますガーン(追い出されるというより、止めさせられる)


この前、店員さんに注意を受けた時に、

「どうすればいいのですかはてなマーク

と聞いたところ、

「コーヒーをお楽しみくださいドキドキ

という回答をもらいました (きっとマニュアルにあるんだろうなぁ)


スターバックス側の意図を推測すると、勉強客は当然長時間の店舗滞在となり、

回転率に影響するために、あまり好ましくないお客となりますダウン

実際に、同時間帯には制服を着た学生が勉強する姿が目立ち、彼らは

このボードのメッセージの主要ターゲットの1つと考えられます


一方で、このスターバックスの対応には曖昧な部分もあり、

あくまで書籍やノートが注意対象であり、私のようにPCを主に利用したり、

本を読んでもノートに書かずにそのまま本に書き込みをするような人は

基本的に注意を受けずに長時間滞在ができるのです目


スターバックスとしては、強く言い過ぎることによる顧客離れは避けたい一方、

受験勉強やテスト勉強前の学生でお店が溢れることは避けたい、という

苦悩の現れがあのボードなように私には思えますDASH!


対応策は色々とあると思いますし、これ単体で解決しようとはスターバックスも

思っていないとは思います

もし私が基礎調査もなく、コンサルタントとしての戦略的なアドバイスなどではない、

単純なソリューションを提供するとしたら、これです


テーブルをコーヒー置きサイズに小さくする


これなら教科書やノートをたくさん置けなくなるので、あまり勉強向きではなくなると

思いますし、スタバの食べ物は小さいので、その置き場所には影響でないはずですチーズ

勉強客はゼロにはなりませんが、ボードの曖昧な基準よりは良いのでは、と思います


いずれにせよ、これは人口が密集した日本の、特に都市部に限定した問題であり、

あまり地方や諸外国では起こっていない問題だと思っていますプンプン


それゆえに、コーヒー店以外の収入を求めたコンビニ販売などの小売業への参入だと

勝手に解釈していますが、この仮説を検証したわけでも、参入のプレスリリースを

きちんと読んでるわけでもないので、あしからず(笑)


とりあえず、このボードがいつまで続くのか、今後どこへ向かうのか、これからも

お店にお世話になりながら、観察していこうと思いますパー


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