今日は雑感☆「調理」と「料理」 | ようこそ!居酒屋『雑食館』へ☆

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「雑感」と「食感」、皆様に美味しい(?)ネタを提供したいと思っています。
どうぞ末永く御贔屓のほどを。不定休(笑)

いらっしゃいませ! ようこそ、居酒屋・雑食館へ!


当店店主のtakaでございます。
今日もヨロシクお願いいたします。


さて、今日はまず、こんな小鉢の画像からご覧いただきたいと思います。


このふたつは同じ物です。


皆さんは、どちらの方が美味しそうに見えるでしょうか?



これは、土曜日に「お通し(突出し)」としてお客様にお出ししていた物でして、厚揚げを細切りにした物に片栗粉をまぶして油で揚げ、それに甘酢餡を絡めた一品。
甘酢には千切りにしたピーマンとパプリカが入れてあります。


作ったのは、もちろんボク。



しかし、盛り付けは下の者(後輩)にやらせましたが、それが、画像向かって左側の器。



こっちです。


一方、向かって右に置いた小鉢は・・・



ボクが盛り付けをしました。



ボクはこの他にも仕事があったので、このお通しを作った後のことをその下の者に一任したのですが、信用して任せたというのにこの有様で、あまりのひどさにお手本として上の画像のようにひとつ盛り付けてからこの画像を撮影した後、即刻全部盛り付けを直させたのでした。


数にして36人前。。。




この後輩は、もう2年近くもこの仕事をやってるっていうのに、いまだにこんなことをしているのかと暗澹たる気持ちになったのは言うまでもありません 
(ノ_-。)





で、そのあとは厨房スタッフを全員集めてのミーティング。


久々にちょっと語気を強めてしまいました。




が、怒りを抑えつつも自分の憤慨や失望感を相手に伝え、言わなければいけないことを端的にまとめて分かりやすく言い、注意を促す。。。



まあ、ボクの場合、相手に嫌われたって構わないという覚悟で常にぶつかってゆくようにしているので、叱ること自体にはさほどにストレスは感じないのですけれど、それでも、「自分の気持ち」を上手くまとめて言葉にするのが不得手なもので、これが難しくて疲れてしまうんですよね。。。



ヒトを叱るというのは、実にシンドイ >< 
  


何年経っても幾つになっても、こればっかりは、どうも慣れるものではありませんね。。。
  


  








ところで、今回ボクが叱りつけたことは、ご覧のように盛り付けがテキトーで汚かった、という事だけではありませんでした。


まあその他にも、仕事が立て込んでいるのにも関わらず二度手間で貴重な時間を浪費したことなども注意はしたのだけど、


本当に一番注意したかったことは別にありました。




それは、この盛り付けをした彼に、

「あまりにもプロとしての自覚が足りない」


という事です。





プロとしての自覚。。。






我々はプロとして、わざわざお店まで足を運んでくれたお客様から腕を買ってもらってお金を頂戴しているのですから、もちろん、ヘタな物は出せませんよね。


素材選びに始まって、味付けはもちろん、器選び、盛り付け(季節感の演出やパーツの配置)などから、食べる相手の好みに応じて内容を考慮するなど、一皿を出すまでのサービス全てにおいて気を配らなければいけない。


それが我々プロとしての自覚なのです。





つまり、




    


「調理師であると同時に料理人であれ」



ということ。





マニュアル化されたことをそのままやること、それが「調理」。



一方、「料理」はと言うと、その調理はもとより、誠心誠意、真心を込めたサービス全体を包括する大きな言葉だとボクは考えております。




「まごころ」の無い「もてなし」などはあり得ません。


食べる相手の身になって考える……それが「もてなし」。


それが出来れば、あのように汚い盛り付けなど出来るはずもないのです。


この重要性は、今後も徹底して後輩たちに教え伝えてゆかねばなりません。


いくら調理のテクニックに長けていても、「まごころ」の無いヤツは所詮ダメなのです。




かつて一緒に働いていた人で、某有名旅館や料亭で修業していたことをえらく鼻にかけていたのがいましたが、その人の仕事は「ひとりよがり」で、まったく感心できるものではありませんでした。



「まごころ」の意味を伝えてゆくこと。




今後もかなり根気が要るとは思いますが、きっと理解してくれるものとボクは信じています。。。




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