食べ比べのプロが伝授 ホントにおいしいサバ缶の選び方
ブームのさばかん
食べ比べのプロが伝授 ホントにおいしいサバ缶の選び方
DHAやEPAなど栄養豊富で人気のサバ缶とイワシ缶。研究家や専門家が教える、おいしい缶詰の選び方とは。
サバ缶とイワシ缶で、夏バテ対策もできるという。暑さで食欲が減退し身体がだるいという時は、糖質をエネルギーに変えるビタミンB1が豊富なサバ缶がぴったり。クーラーで体が冷えて元気がでないなら、血流アップに役立つ鉄分、ビタミンB12、ビタミンEが多いイワシ缶を取りたいところ。
「紫外線が気になる人は、抗酸化物質と呼ばれるビタミンA、C、Eを一緒に取ってください。ビタミンEの量はイワシ缶の方が上です。ビタミンAとCを豊富に含むトマトやパプリカなど夏野菜と合わせるといいでしょう」(同)
準備は万端、あとはおいしく食べるべし! ということで、スーパーやコンビニをまわってみた。サバ缶はバリエーションが実に豊富だ。1缶1千円もする高級サバ缶があったり、旅先の青森県では「平成30年秋サバ限定商品」と銘打った商品があったり。カレー味というサバ缶もあった。
いっぽう、イワシ缶は需要に供給が追い付いていないのか、1~2缶しか置いていない店も。デザインが可愛くて手に入れたかった「アヤム いわしトマトソース煮」は、都内の店舗で「明日入荷します」と言われその都度足を運んでいるのに、毎度売り切れ。イワシ缶の場所を聞いたら、店員にオイルサーディンの棚へ案内されたこともあった。
集めたサバ缶、イワシ缶はそれぞれ11種。テスト誌などで活躍中の食べ比べのプロ、科学する料理研究家のさわけんさんにすべて実食してもらった。
「サバは缶詰によって、脂のノリが違いますね。大きいサバの缶詰は素直にいい味のものが多い。ポン酢をかけるだけでも十分おいしい。小さいサバは身がパサパサで、噛むうちに味が抜けてしまいます。イワシはサバより小さいですが、丸々としていてもえぐみを感じるものもありますね。こちらは素材をそのままいただくというより、味付けタイプを好みで選ぶのが正解では」(さわけんさん)
それでは、サバ缶、イワシ缶のさわけんさん的ベストをはっきり教えてもらいましょう!
「『美味しい鯖水煮』は、手頃な価格で脂のノリが抜群。柚子胡椒や七味、レモンなどでアクセントをつけるのがおすすめです。『いわし蒲焼』は、濃いめの味を料理に生かすのがいいですね」(同)
ここでちょっと残念なニュース。いわし蒲焼缶は製造の都合により休売中とのこと。ただし、「『秘伝 いわし蒲焼』がほぼ同じ味」(マルハニチロ広報担当)なので、ご安心を。
「イワシ缶もサバ缶も、調理する時は汁を捨てずに使うこと。栄養も旨味も含まれています」(同)
さわけんさんの声がするが、いま食べるのに忙しいんで……。
最後に、缶詰博士の黒川勇人さんの格言を。「缶詰は素材が命」。「素材9割、味付け1割」という言葉もあるという。
「たとえばサバ缶は、脂のノリの差が明確に出やすい。価格の差は素材の差、脂のノリの差と考えるといい。そのまま食べるなら、1缶250円以上のものがおすすめです」(黒川さん)
(ライター・羽根田真智)
※AERA 2019年7月8日号より抜粋
でさ・・夏のさばかんは味が落ちる・・
高いやつ買っても
脂が落ちて、まずいんだよね・・
昔はそんなことなかったけど
ここ10年くらい感じるようになった・・