2018年11月から車椅子生活になって、
この1年間、何してたんだろう
という思いが去来する。
私、何にもしないで、ボーっと過ごしていただけなんじゃないの?って。
そう思って、1年前に書いた記事を読み返してみた。
去年2月初旬、
私は主治医に「働ける身体に戻れますかねー?」って聞いている。
主治医は「前と同じような働き方は出来ないよ」と言いつつも、「働けるようになること目指して治療していこうね」と言ってくれて、大喜びした記事だった。
それまでは同じ質問をしても「まずは歩けるようになることを目指そう」だったのだから。
だから「働けるようになることを目指そう」はとても前進した回答で、私にとってものすごく嬉しい返答だった。
1年前に夢見ていた働けるようになることは、車椅子生活でなくなることも含んでいた。松葉杖は使っていたとしても。
1年後の今、働く夢は果たした。
だけど車椅子生活のままだ。
車椅子で通勤して働くとは思ってもみなかったし、夢は叶えたけれども、描いた予想とは違った展開だ。
もちろん念願は叶えたのだから、悪くはない。
少なくともこの1年、立ち止まり続けていたわけじゃなくて、ちゃんと前進しようとしてたことがわかって安堵した。
「私、この1年間何してたんだろう」って後悔するのが一番嫌だ。
よかった。前進してて。
多発肝転移、多発骨転移。そして車椅子生活。自分の意思で動き回れない自分…。
折れた心を慰め、精一杯治療に向き合って、小さな一歩を少しずつ進めてきた。
希望を持ち続けてきたからこそ、かたちは違えども夢を叶えた。
これからも、私の一歩はとても小さいだろう。
時に後退することもあると思う。
でも、今の自分は、そんな小さな一歩の自分を認めてあげようと思える。
昔の自分なら「これしか出来ないの!?」って苛立っていたかもしれない。
病気になったから得た心境か、
齢を重ねたから得た心境か、どっちとは言い難いけど、この心境に達するまでにも時間が必要だった。
2018年11月に退院して車椅子生活になってから、“車椅子と共に行動する自分”を再構築してきた1年だったんだなぁって、改めて思った。