さて。セカンドオピニオンを経て
私の主治医が決まり、初診日
抗がん剤治療をすることになれば、どうしても仕事は休まなければならなくなる
私の「働き続けたい」という思いを主治医は汲み、治療について、ある提案をしてくれた
それは多重遺伝子検査だ。「オンコタイプDX」というその検査は、手術で取ったがん組織をアメリカに送り、再発リスクを調べるという検査だ。保険適用ではない。(現在も)
主治医の考えはこうだ。
まずは手術を行い、それから先に放射線治療に取り掛かる。放射線治療を受けている間に、手術で取った細胞を遺伝子検査に出して結果を待ち、再発リスク次第で抗がん剤治療をするのか、そのままホルモン治療にいくのか、判断しましょうという提案だった。
私は、この提案をしてくれた主治医に心の底から感謝した。
ここまで判断材料があればどんな結果も受け入れられる。
再発リスクが高ければ、もう抗がん剤治療を受けると観念するしかない。
リスクが低ければ、ホルモン治療でそのまま働き続けられる。
最善の方法だと思った
ただし、残念ながらこの検査は保険適用ではない当時の金額で43万円
かかるものだった
マンションのローン返済だけで精一杯だった私は、43万円も出せない
不甲斐ない娘を不憫に思う親から43万円を出してもらった
手術は2011年7月19日。
3泊4日の入院。
勤め先の編集部に、私の担当ページを代行する代理人を、私が所属する編集プロダクションから出していたので、お休みはゆっくり2週間取った
無事に手術を終えて、
勇気凛々意気揚々と職場へ戻る予定だった
ところが……