言わずと知れたノーベル生理学医学賞受賞の本庶佑先生の著書。「がん免疫療法とは何か」。

PD-1の何がすごいのかよくわかってない私、

読んでみました。


やっぱりすごかった。免疫療法であるPD-1抗体治療がどうすごいって、

PD-1抗体は、特定のがんだけに効くのではなく、多少の有効性はあったとしても、すべてのがんに効くであろう。」ですよ。

全部のがんに効くなんて、がん治療のパラダイムシフトだわ。


PD-1抗体によるがん治療の特色をまとめた部分を本書から抜き出してみました。

特に第二の特色がすごい。


第一に、PD-1抗体は、非常に多種類のがんに効果があるということ。大部分のがん腫に何らかの効果があると考えられる」


「第二の特色は、効く人にはいったん効き出すと、数年にわたって効果が持続する。また数年後に腫瘍が再び大きくなってきた時には、もう一度この治療を行うこともできる」


「第三の特色は、副作用が比較的少ないこと。もちろん自己免疫病を発症する可能性はあるが、注意深く観察をすることによって、重症になる前に適切な治療を行うことができる」


と、まさに次世代型の新薬登場✨✨を告げる。


一方で、まだまだ明らかな課題がある。


日本でPD-12014年に悪性黒色腫の分子標的薬として承認されてますが、

「約30%の患者にはあまり効いてない」そうです。他のがんにおいても、半分くらいの人には効かない可能性があるとのこと。


対処法として、PD-1抗体治療に加えて低用量の抗がん剤を投与する方法や、低い線量の放射線治療を組み合わせる方法などが考えられているそうです。(実際大学病院とかで使用する場合は基本複合で使用するそうです)


いずれにせよ、PD-1抗体治療を始める前に、効く人か効かない人かを見分けられる方法の発見が急務で、

発見できれば、PD-1抗体治療は、がん治療の選択肢の最初の1つになるのではないか。と述べておられます。


これが可能になれば、人によっては抗がん剤も手術さえもしないで済むかもなのよん。


本書を読んで「要はそういうことか!」と思ったのが、以下2つのくだり。

「抗がん剤の治療では、がんの転移と再発が起こってしまう。(中略)私の考えでは、化学物質の抗がん剤ではがんを完全には治すことができないということを示しているとみえる」と。


一方でノーベル賞受賞晩餐会スピーチでは

「(前略)CTLA4PD-1を阻害することによって免疫系システムが再活性化し、それによって相当数のがん患者を治癒できることを発見しました」って。


“治癒”ですよ、治癒。

転移再発組があきらめていた”治癒”の可能性が高い治療なんです。そのための研究開発がまだ追いついてない段階だけれども。


あとちょっと。

いろいろとあとちょっとなんだ。

10年待たずに数年でいろいろなことが変わりそうだ。


時間が医療科学の分野だけ早く進んでくれないかな


「待ちきれないよ」ーーそんな思いの人がたくさんいるはず。


期待を膨らませた挙句、私がPD-1抗体治療の効かない患者である可能性も十分あるんだけどね。

げげっゲッソリ