熱帯魚を飼ったことがある人ならきっと1度は飼ったことはあるのではないかっていうくらいメジャーな魚です。

元はと言えば原産国は中南米のベネズエラ周辺のようですが、ショップに出回ってるのはほぼ100%改良品種で、その中でも外国産と国産で最初の扱い方が多少変わってきます。

▲ワイルドに体型が近いエンドラーズ

 

外国産のグッピーはどうやら多少海水が混じる汽水域で養殖しているらしく、入荷したては特に水槽に人工海水を入れないと調子を崩すようです。ですが、1度日本の水に慣れてしまえば丈夫です。その一方で国産グッピーはそういう心配がないので最初から丈夫です。

外国産は1ペア数百円で買えるのに対し、国産は多少割高なのですが、こちらの方が丈夫なので初心者さんは国産グッピーの購入をおすすめします。

 

水温は外国産、国産ともに23~25度くらい、水質については外国産は中性からアルカリ性。国産は中性付近を保ってあげるといいと思います。そういう関係で、同じグッピーでも外国産と国産を同じ水槽に入れると死んでしまうことが多いです。なので、そこは避けたほうが良いと思います。

普通水道の水は中性前後で、エサを与えたり魚がフンをすることで徐々にPHが下がっていき徐々に酸性に水質が傾いて行ってしまいます。

なので中性を保つためにマメな水替えを心がけましょう。酸性とは逆にアルカリ性に水質をもっていくためには、天然サンゴの飾りなどを水槽に入れてあげたり、海に住んでる貝のカキを砕いたものが牡蠣殻としてショップで出回っているので、ろ過器にそういうものを忍ばせておくとよいでしょう。また、エアレーションをすることもPHをあげるのに効果があります。

▲国産のモザイクダンボグッピー?

 

エサについては選り好みはせずになんてもよく食べてくれます。人工の乾燥飼料やイトミミズ、アカムシ、ミジンコなどなどこちらの与えやすいものを与えるとよいと思います。

 

混泳についてはグッピーがとてもおとなしい魚で、オスの大きな尾びれが邪魔をして泳ぐのも

下手、それに加えて尾びれがヒラヒラしてて他魚の食欲をそそるらしくつつかれるなどあるので、グッピーと同じ中層を泳ぐ魚との混泳はできれば避けたほうが無難だと思われます。

グッピーだけで買うなら30センチ以下の水槽でも飼育はできますが、もしも混泳をさせたいならそれよりも多少大きな水槽で、尾びれが多少ギザギザになっちゃうのを覚悟のうえで、入れるとよいでしょう。水槽の底を泳ぐコリドラス系や、ガラスにくっついてコケ掃除するオトシンクルスなどとなら相性はよいと思います。

 

繁殖についてですが、グッピーはタマゴではなく稚魚を産むので繁殖はとても容易です。

生後3か月くらいから産みはじめ、1度産んだらあとは20~30日ごとに産みます。1度交尾をするとメスは精子をしばらくはため込むようなので、オスがいなくても数回は産むことがあります。メスは普通、稚魚を産んだそばから食べてしまうので、頃合いを見計らって産卵箱に隔離することをおすすめします。水草などで十分に隠れ家が確保できている場合は隔離の必要ない場合もありますが、確実に増やしたいなら隔離したほうがいいと思います。1回に産む稚魚の数は少ないときで10匹ほど、多いときで50匹くらい産むときもありますが、大体平均で20~30匹くらい産みます。生まれた稚魚には稚魚用の乾燥飼料は冷凍のベビーブライン、早く大きくきれいに育てるのならブラインシュリンプを自分で沸かせてあげるといいと思います。

 

▲ダイヤモンドグッピーのペア

 

基本的に尾びれの大きいの方、写真では右側がオスです。

 

もっと具体的な見分け方は○で囲った部分、尻ビレの形で判別します。

 

グッピーの稚魚は水質によってオスメスの生存率が変わる気がします。

酸性に傾くとメスが多くなり、アルカリに傾くとオスが多くなるという感じです。水替えをサボると生まれた稚魚はメスばかりになってしまうことがあるので、エアレーションをしてこまめな水替えを心がけましょう。