静岡ホビーショウもいよいよ来週です。展示作品の本体は既に梱包して、当日車で行かれる方に託していますので、当日予定通り稼働することを祈るだけとなっています。
 実をいうと試運転を兼ねた成田スカイタウンでの二日間の展示で、艦体に大問題が出てしまっていました。原因は、3Dプリンターで作った煙突とその基部が、水のミストのせいで、膨潤してぼろぼろになったというものです。膨潤したために亀裂も入っていましたので、結局、煙突と煙突基部を3Dプリンターで再出力して新規に作り直しました。

 そこで、ここでは、3D CADであるFusion360でつくった煙突について紹介します。
 飛龍の煙突部分を再現しようと考えた際に、煙突形状をプラ板で作ることの難解さがわかりました。そこで、最初に3D CAD/3Dプリンターの利用を決断しました。3D化は、まず飛龍の図面から煙突形状を推察し、2次元の図面を書いてみます。その一例がこれです。image
この図は、後部煙突形状を1/72に換算して、作図したものです。正確さからは程遠いかもしれませんが、まあ、雰囲気が壊れなければよしとしています。
 次に、3D CAD上に,煙突形状を構築していくわけですが、これは煙突の輪切り形状を立体的に構築して、それを「ロフト」という機能で立体形状を作り上げました。
image
輪切りを設定したCAD上の画面はこれです。

それに排煙シャッター部分を結合させて煙突を構築しました。
imageimage

これを3Dプリンターで処理できる形式で出力して、CLEALITY社HALOT-MAGEという機種で光硬化樹脂は、NOVA3Dの水洗いレジンを使って印刷しています。ミストでぼろぼろになったのは、素材が水洗いレジンということで、親水性が高く、樹脂の中に水が浸入しやすいということが原因だと思います。
image
出力した煙突はこれになります。なお、煙突の黒い部分は別パーツを接着しています。
image
 前回の試験運転では、無垢の樹脂の状態でミストを当て続けた結果、膨潤してしまったので、今回はミストが通る内面をラッカー塗料でコーディングして水があまり染みこまないようにしています。
 二日間の展示ですが、今回はどうなりますかね。
若干心配ですが、二日間ぐらいだったら耐えられるのではないかと思っています。
 
今日はここまです。
次回は展示状況の報告になるかな?