私が18の頃、とあるペットショップでバイトをしていました。

当時、実家は市営の団地。そこに住んでいました。

団地はペット不可なのですが、隠れて犬や猫を飼ってる人は当時、たくさん、いました。

あるとき、ペットショップのオーナーから

『この子飼わない?』と持ちかけられました。

事情はお客さんで、一人暮らしの若い男性。
理由はわからないけど、飼えなくなっなったから、飼い主を探して欲しいと依頼があったそうで。

けれど、団地はペット不可。飼ってる人はいるけれど、父はルール違反を嫌う人なので、飼えない。けれど、一時預かるかたちで預かることにしました。

少し耳つきがたかく、普通のマルチーズよりは短めの耳。目はクリクリしたメスのマルチーズ。名前はムクちゃん。

不安そうに、ケージのなかでうずくまっていました。寂しそうで。

このペットショップではトリマーの美容学校のモデル犬を7犬、飼っていました。

エサをあげたあとは、ゲージからだして、遊ばせるのですが、ムクちゃんもペットショップに預かられてる間は同じように。

けれど、寂しそうにムクちゃんは仲間に入れないようでした。

で、バス通勤だった、ため、ペットショップからクレートを借りて、行き帰りしてました。

うちの父も犬は好きなのでかわいがってくれました。

毎日接してるうちにムクちゃんは私になついてくれました。

父に相談して、飼ってもいいかの承諾をもらおうとおもっていたんです。

なついてくれたし、何より元気になってくれました。

モデル犬たちと楽しそうに遊ぶようになり、かわいかったな。

ペットショップから、帰りのバス停まで、少し距離があるから、クレートを抱えそこまでの徒歩。なにか、視線を感じたような気がして。
でも、気のせいだろうとおもっていたんですが。

翌日、バイトにでたら、明日、元の飼い主が引き取りたいと言ってきたと。

勝手だけど、私は飼うと言ってなかったから、ムクちゃんを手離すことになり、

バイト中もずっと泣いて、涙が止まらなかったのをおもいだします。

今、思えば、あの視線は気のせいではなかったんだと思います。

きっと、元の飼い主さんがムクちゃんの姿を見かけて、いたたまれなくなったのだと。

1週間しかいなかったのですが、しばらく、寂しかったな。飼うと言っとけば手離さずにすんだ。

けれど、ムクちゃんには元の飼い主さんのところへ帰れてよかったんだよって。おもいます。

迎えにきたときは、ちょうど、タオル干しの仕事中で飼い主さんにはあえなかったし。

さっきまでいた、ゲージの中のムクちゃんはもう、いませんでした。

でも、なんだか、嬉しそうにしているムクちゃんの表情が浮かんできました。

バカですね、しぇぱは、もう、かなり昔の出来事ですが、思い出すと未だに涙があふれます。

もう、ムクちゃんはこの世にいないかもだけど、お兄さんに可愛がられ嬉しそうにしていたんだとおもいます。

その
お兄さんはオーナーからきいた話、泣きながら引き取りにきたそうです。

よかったね。ムクちゃん。

1週間だけだったけど、忘れないからね。

また。

(>_<)/~~