(以下,Jericho)は,イギリスの有名なホラー/ファンタジー作家,クライブ?バーカー氏が監修したホラーFPSだ。1980年代半ばにデビューしたバーカー氏は,現在までに20冊以上の小説を上梓しているほか,映像分野にも積極的で,1987年にはカルト作品として知られるホラー映画,「ヘルレイザー」の脚本/監督も務めるなど,小説にとどまらないマルチタレントぶりだ。 とはいえ,ゲームジャンルへの進出はあまりうまくいっていない。2001年にElectronic Artsから(邦題 クライブ?バーカーズ?アンダイイング 完全日本語版)をリリースするが,ゲーム自体の評価は悪くなかったものの商業的に成功せず,次回作として予定されていた「Clive Barker's Demonik」もいろいろな理由で結局キャンセルされてしまう。 そんなバーカー氏の三度目のチャレンジとなるJerichoの制作発表は,2006年7月,ドラゴンクエスト10 RMT,E3(Electronic Entertainment Expo)などの大きなイベントとは無関係にCodemastersの公式サイトで。うっかりすると見過ごしてしまいそうな小さな記事で,妙な勘ぐりをあえてすれば,パブリッシャであるCodemastersも,過去あまりいい成績を残せなかった「バーカー氏のゲーム」に対して自信がなかったのかもしれない。 ちなみにデベロッパは,スペインのマドリードにあるMercury Steam Entertainmentで,これまでアクションアドベンチャー(邦題 スクラップランド)を制作している。 悽愴な美しさを持つJerichoのスクリーンショット。中にはかなりグロいものもあるので,ドラゴンクエスト10 RMT,その手のものが苦手という人は注意してほしい。うーん,夢に見そう クライブ?バーカー氏 ライプチヒ?メッセの第4ホールで展示されていたJerichoは,そんな地味な初登場がウソのような気がしてくるほど巨大なポップが用意され,この秋の一押しタイトルの一つとして大きくプッシュされていたのだ。ここへきて,プレイムービーや紹介ムービーも数多く公開されており,制作も後半にさしかかった今,パブリッシャ,デベロッパとも手応えを感じているのだろう。たしかに,そんなポテンシャルを感じさせるタイトルである。 ただし,会場に展示されていたJerichoはすべてXbox 360用で,PC版の展示がなかったことがちょっと残念。また,取材班がCodemastersのブースを訪れたのがプレスデイの終了間際ということもあって,やや閑散としていたのも寂しかったかな
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