産金コスト割れにある金、米国の金融緩和終了、先行きゼロ金利解除、金利は上昇の流れ
から短期中期では軟調な展開が予想される。
南アフリカはピーク時から6分の1の産金量と
なり、現在の価格で推移すればさらに減少が進むことになる。既に新産金量は世界六位まで下落しており、産金国のイメージは消え去ることになるだろう。
現在、新産金量でみると一位は中国、二位オーストラリア、さらにロシア、カナダと続く。
一位の中国は新たな金鉱開発に積極的だが、経済成長からコストの上昇は避けられない。中国政府は今後七年程度で一万トン保有を目指しており、中国人民も金の購入に積極的であるため、インドの購入量を越え、世界一となっている。中国の経済成長は鈍化しているものの7%と高い成長にあり、金の購入量が大幅に
落ち込むことは考えづらい。
金は需給が逆転して十五年が経過、不足分は
スクラップ回収で補っているが、新産金量が
増加しなければ、需給ギャップから高騰は避けられない。
新興国の金買い、コスト上昇、ペーパーマネー
の信用低下から長期的には値上がりしかないの
である。金価格はドルベースであるため、円換算では為替レートが影響するが、低成長の日本の円が大幅に上昇する可能性は低いため、国内の金価格が大幅に下落する可能性も低いのである。長期的にはドルベースの金価格上昇、円の下落から国内金価格がどこまで上昇するか予測は難しいが、10年、20年先には一万円もあり得るとみるべであろう。現在の倍以上の価格である。
若い人は年金減少が避けられないことから、年金を自分で準備する必要がある。将来、年金と
して活用できるように、今からでも金を購入するべきである。コツコツと買うことが望ましい。今後使うことのない余裕資金があれば現在の水準である程度購入し、その後はコツコツ購入していくと良いだろう。
年金に頼らないためにも、金を購入しなさい。
将来後悔しないためにも。