吐き出すのは放心
床には白く濁った壁が写り込み、時折踊り出す。
我先にと足を踏み入れる輩は居らず、地上の道路を走るタイヤの音が耳に入った。つまらない日常からの開放を唄うようなBGMが薄くスライスされ始めた身心に浸透して行く、足音の鳴り響く静寂なダンスホールには浮き足立つ感覚だけが支配しているみたいだ。
冷えたコンクリートから伝わるのは鳥肌の立つリアリティ溢れる寒さで、春だと言うのに自傷行為を促す冬を思い出させる。話し声の聞こえるテリトリーから約10回足音を奏でると、小説を携える私が鎮座して置物の様に冷たくなった両手でページをめくり始めた。
目の前に広がる活字を狩人のように追い始めると、紙の中に埋没して悴む寒さを忘れさせてくれた。たまに聞こえる雑音が心地よい音楽に変わり、鼓膜を振動させて剥がれ落ちた肉体を現実に引き戻していく。何時もなら温かな部屋と適温の珈琲片手に楽しむ読書だが、煙草も吸えなければ冷えた部屋の空気にまかれて指先を震わせている。しかし、この環境下で望ましい感覚と壊れて行く感情から産まれる稀有な音楽は身体に刻むタトゥの様に覚えておきたい。
ギャラリー四日目。
無事に終了しました。
お越しくださった方々ありがとうございます。
日々勉強、俺の絵に足りない物を見つけて更に模索。
全然足りねえ。
全然ッ足りねえ!!!
という結論に達しました。
