日野にある「新選組のふるさと歴史観」で開催中の
「描かれた『新選組』」展に行ってきました。
いやー濃い展示でした。
子母澤寛の「新撰組始末記」から、アニメの「薄桜鬼」まで
あらゆる新選組の創作物を集めた展示で、
各時代の新選組のイメージを紐解いていくというもの。
それによると
・戦前から戦後にかけては、近藤勇を主人公とした作品が中心で
土方・沖田はその他大勢扱い
・司馬遼太郎の作品から、土方・沖田に美形のイメージが定着
女性ファンが増え始める
・渡辺多恵子の「風光る」で、新選組に少女が入隊する
「乙女系」が誕生
・大河ドラマ「新選組!」と「薄桜鬼」で人気は定着
等々、興味深いものばかり。
ちなみに「用語集」なるものをもらえるのだが、
「腐女子」「カップリング」「美少女化」など
とても公立の資料館とは思えない単語が並んでたりするので必見。
自分も親が福島生まれなので、新選組には思い入れがあります。
この週末に新選組の映画を7本観るという荒行を自分に課したので
その感想を書きますね。新選組を知る手助けになれば幸いです。
新選組鬼隊長(54年・東映)
池田屋事件で名を上げた新選組が、鳥羽伏見の戦いで賊軍となり、
近藤が一人投降するまでを描く。
片岡千恵蔵の近藤はイメージ通り。
土方と沖田が目立たないなあ思ったのだが、今回の展示で納得。
かなりの予算をかけ、史実を再現した野心作だが、
演出にメリハリがなく淡々と進んでいく感じでした。
新選組鬼隊長 [DVD]/片岡千惠藏,中村錦之助,月形龍之介
壮烈新選組 幕末の動乱(60年・東映)
またも近藤は片岡千恵蔵。前回の反省が響いたのか、
史実はそこそこに娯楽に徹した作品です。
新選組と勤皇派たちが交互に描かれ、鞍馬天狗らしき人物まで出る。
とにかく近藤が立派な男で、最後は敵味方関係なく近藤の命を狙う
伊藤甲子太郎と戦うというお話。
時代考証は?ですが、嘘を承知の娯楽作品としては上出来です。
壮烈新選組 幕末の動乱 [DVD]/片岡千惠藏,比佐芳武,高田浩吉

新選組始末記(63年・大映)
市川雷蔵扮する山崎蒸が、組織のあり方に疑問を感じつつも、
最後には非情な男に成長していく。
この作品本当に好き!
若山富三郎の殺陣は迫力だし、天地茂の土方もクセモノって感じ。
三隅監督のシャープな演出も冴え渡る。
池田屋事件までを描いた映画では一番のおすすめです。
新選組始末記 [DVD]/市川雷蔵,城健三朗(若山富三郎),松本錦四郎

燃えよ剣(66年・松竹)
有名な司馬遼太郎作品の映画化。
新選組というよりは土方が主人公の青春映画で
映画の半分は土方が喧嘩に明け暮れる日々を描いている。
当たり役といわれた栗塚の土方は本当にカッコイイし、
宿命のライバルが出てくるのも燃えポイントかと思われます。
以前見たときは新選組の出番が少ない、と思ったが
(何しろ映画の後半になって、やっと結成されるのだ)
今回改めて見直したら、出番は遅いながらも
コンパクトにまとまっていて中々良かった。
チャンバラも多くて、娯楽作品として良く出来てます!
あの頃映画 「燃えよ剣」 [DVD]/栗塚旭,和崎俊也,石倉英彦

新選組(69年・東宝)
近藤は三船敏郎。
新選組結成から鳥羽伏見を経て、近藤の処刑までを描く。
少々駆け足気味だが、細かいエピソードも拾っており、
新選組の概要をつかむには一番かと思います。
(沖田が敵陣に突っ込んで戦死したりしますが)
幕末純情伝(91年・松竹)
沖田総司が美少女という、いわゆる「乙女系」の作品。
全編に流れるロック!ポップな美術!
バブル臭が染み付いた演出が、今観るととっても恥ずかしい。
素材は悪くないんだから、リメイクすればいいのに。
その時はちゃんと殺陣ができる人を使ってほしい。
壬生義士伝(03年・松竹)
あまり期待しないで観たのだが、これはいい映画。
一介の隊士を主人公に、滅び行く新選組の姿を描いている。
中井貴一って本当にいい役者ですよね。
池田屋以降の新選組を描いた作品ならこれを推します!
あの頃映画 松竹DVDコレクション 壬生義士伝/中井貴一,三宅裕司,夏川結衣

それにしても、今回の展示で見たい作品が結構増えたな。
「薄桜鬼」借りてこようかな。



