最近は東映もやっと重い腰を上げてくれたようで
往年の時代劇を続々DVD化してくれてます。
以前から観たいと思っていた中村錦之助主演の
『風雲児 織田信長』をついに観ることができたので、
備忘録もかねて、他の信長映画についても書こうかなと。
■風雲児 織田信長
主演:中村錦之助
父の葬式に半裸で現れた信長が、
抹香を投げつける有名なエピソードで始まります。
それを見てなぜかニコニコしている女性が一人。
香川京子演じるお濃です。滅茶苦茶美人だなこの人。
どうやら信長のやることはすべて理解している様子。
しかし、フリーダム過ぎる信長の性格を改めるため、
長年使えてきた平手政秀が自刃します。
悲しんだ信長は海に飛び込んで号泣します。
濃ゆい・・・。
斎藤道三との会見を成功させた信長は、
尾張に侵攻してくる今川義元を桶狭間で迎えうつことに。
ここで有名な「人間五十年~」を唄うわけですね。
唄い終わったら速攻で出陣です。
「熱田の神も照覧あれええええ!」と特濃の叫びとともに、
一気に今川軍を撃滅!お濃と幸せなキスをして終了。
いやあ濃い。メイクも濃ければ演技も濃い。
最初はあまりの濃さに引いてしまったが、
他の作品を観たあとでは、エキセントリックな信長の性格は
このぐらい濃くないと演じきれないのではないかと思う。
■風雲児信長
主演:片岡千恵蔵
あれ・・・錦之助の映画とタイトル似てるぞ・・・?
ストーリーもほぼ一緒で、葬儀で抹香を投げて
政秀が自刃して道三との会見を成功させます。
ただしクライマックスの桶狭間の戦いはありません。
監督は映画の神様、マキノ正博。
とにかく映像が素晴らしくて、不安を煽るような激流から
カメラがぐーっと下がっていき、水中をゆうゆうと泳ぐ
信長を映し出す。もうこのOPで引き込まれてしまう。
千恵蔵の存在感も抜群。
戦後の貫禄たっぷりな姿しか知りませんでしたが、
戦前は結構なイケメンだったんですね。
あとこの映画、パッケージで抱き合ってる子が
てっきりヒロインだと思ってたんですが、
実は幼少時の徳川家康。
そう!お濃より家康推しなんですこの映画!
ショタに目覚めそう!
ラスト、義元との決戦が迫った信長が、
かじっていた柿を空高く放り投げると、
波乱を予感させるように、OPの激流が映し出されます。
もうここのカットが素晴らしくてお腹いっぱいなんですが、
それでも桶狭間の戦いが観たかった・・・というのは
贅沢でしょうか。
■若き日の信長
主演:市川雷蔵
この作品も桶狭間までの信長を描いたものですが、
上記二作品とは若干ひねりをきかせていまして、
抹香を投げるシーンも、道三との会見もありません。
そしてやっぱり、義元と対決する直前で映画は終わります。
戦いを描かないのがトレンドだったんでしょうか。
まあ、「映画の鞍馬天狗は人を斬りすぎる」と言っていた
大仏次郎が原作ですし。
かわりに政秀が自刃するまでをかなり濃密に描いています。
残された三人の息子と、信長との和解がこの映画の肝でしょうか。
最後には信長暗殺を阻止するために三人が協力します。
あれ、信長自身はあんまり活躍してないな・・・。
何といっても雷蔵の信長は見た目も演技も最高です。
(逆にそれ以外見どころがないとも)
まさか数年後に「続・忍びの者」で信長を暗殺する側になるとは。
実は信長の映画でもう一本観たいのがあります。
池波正太郎が脚本を書いた「敵は本能寺にあり」なんですが、
DVDはおろかビデオでも出ていないという・・・。
松竹さん出してくれないかなあ(チラッ)


